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牧場
「牧場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牧場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
った。信輔は中学へはいった春、年とった彼の叔父と一しょに、当時叔父が経営していた
牧場へ行ったことを覚えている。殊にやっと柵《さく》の上へ制服の胸をのしかけたまま....
「点鬼簿」より 著者:芥川竜之介
イナアップル、ラム酒、――まだその外にもあったかも知れない。僕は当時新宿にあった
牧場の外の槲《かし》の葉かげにラム酒を飲んだことを覚えている。ラム酒は非常にアル....
「星座」より 著者:有島武郎
んですがね……もっともこのほかにもあの人の財産は偉いもので、十勝《とかち》の方の
牧場には、あれで牛馬あわせて五十頭からいるし、自分の住居というのがこれまたなかな....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
があるのではありません。デンマークの富は主としてその土地にあるのであります、その
牧場とその家畜と、その樅《もみ》と白樺《しらかば》との森林と、その沿海の漁業とに....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
はまだ大して変らなかった。ところがこの獣類を飼養するには、季節に応じて変ってゆく
牧場を絶えず新たに求める必要があるので、こういう遊牧民の居所は彼らの家畜によって....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
出ているらしい。桜木町附近相当被害ありし模様。 いつも牛乳を貰いに行く国分寺の
牧場も、前のやつに一方をやられ、今度のに反対側をやられ、自分のところだけは安全だ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
これも人工的の特殊の栽培法が行なわれているためである。おなじ階に、ひろびろとした
牧場があった。また養魚場があった。どっちも三根夫をたいへんおどろかせた。というの....
「火星探険」より 著者:海野十三
買うわけであるから、あまり立派なものは手に入らなかった。今二人が頼んであるのは、
牧場《ぼくじょう》で不用になった牛乳配達車であり、しかもエンジンが動かなくなって....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
とに任せていた彼の住居は崩れかけて来たので、飢えたる山羊どもは彷徨い出て、近所の
牧場へ行ってしまった。そうして、音楽師が来たあの楽しい日以来、彼は新しい物も古い....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
北の国も真夏のころは花よめのようなよそおいをこらして、大地は喜びに満ち、小川は走り、
牧場の花はまっすぐに延び、小鳥は歌いさえずります。その時一|羽の鳩が森のおくから....
「醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
それは田舎の夏のいいお天気の日の事でした。もう黄金色になった小麦や、まだ青い燕麦や、
牧場に積み上げられた乾草堆など、みんなきれいな眺めに見える日でした。こうのとりは....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
つくりに手をかしたり、垣根をなおしたり、馬に水をのませに連れていったり、牝牛を放
牧場から駆りたてたり、冬の煖炉に燃す薪をきったりした。そのうえ、彼は、自分の小さ....
「西航日録」より 著者:井上円了
、満目已看春色生、威海蘇山雲忽鎖、鉄車衝雨入英京。 (けぶるような青草も暖かに、
牧場も畑も平坦の地であり、目に入るすべてはすでに春の色彩をおびていることがみてと....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
至る。途上田野を一望するに、概して赤土荒原にして、殺風景を極むるが、すべて牛馬の
牧場なり。その間に木造トタンぶきの家屋点在す。一階にして、床の高さ六、七尺に及ぶ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
はそれを承知で借りたわけだ。お雪はここで大学生相手の下宿をはじめ、私は私で近郊の
牧場にむぎぬかとか、ふすまを納めるまぐさ屋を開業した。この下宿屋にいて、私の持っ....