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牧夫
「牧夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
牧夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「風の又三郎」より 著者:宮沢賢治
を一等にしよう。」 「そいづおもしろいな。」嘉助が言いました。 「しからえるぞ。
牧夫に見つけらえでがら。」 「大丈夫だよ。競馬に出る馬なんか練習をしていないとい....
「奈々子」より 著者:伊藤左千夫
獣医の来たのは井戸ばたに夕日の影の薄いころであった。自分は今井とともに牛を見て、
牧夫に投薬の方法など示した後、今井獣医が何か見せたい物があるからといわるるままに....
「恐怖城」より 著者:佐左木俊郎
。そして、馬に鞍を置いてしまうと、正勝と平吾《へいご》と松吉《まつきち》の三人の
牧夫は銘々に輪になっている細引を肩から袈裟《けさ》にかけた。そして、正勝は葦毛《....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
盛んに石油をそそいでかき立てる。一面にはその明りで屠殺にかかろうというのである。
牧夫は酒を飲んだ勢いでなければ、とても手伝っていられないという。主人はやむを得ず....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
して放し飼にしてある牛の群の側を通るのは、慣れない私には気味悪く思われた。私達は
牧夫の住んでいる方へと急いだ。 番小屋は谷を下りたところにあった。そこへ行く前....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ったが、日光に水を乾《ほ》し尽されてかくなったらしい。昔美なる白綿羊を多く持った
牧夫あり、何か仔細《しさい》あってその羊一疋を神に牲《にえ》すべしと誓いながら然....
「石ころ路」より 著者:田畑修一郎
。後半分は畳敷と板の上に上敷をしいてどうにか部屋らしい体裁になっているが、そこが
牧夫の民さんと白痴の昌さんとの住居だった。 僕は頭の悪いのは昌さんだけかと思っ....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
しなければならない。それでこそ牛も初めて素直になり、穏やかに人間の意に従う。実際
牧夫が乳房を搾っても牛は乳量をたくさんに出さないが、主任が手をかけて搾ると気持よ....
「桜の園」より 著者:神西清
しのいい子がおねんねだ! さ、行きましょう……(ふたり行く) はるか庭の彼方で、
牧夫が芦笛を吹く。トロフィーモフが舞台を通りかかり、ワーリャとアーニャを見て、立....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
ね)その唐子は群をなして竹棹らしいもので喧嘩ゴッコをして居り、支那のプロレタリヤ
牧夫は、二十匹ほどの豚を引率して、岸に添った道を行進して居り、そうして河の上には....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
いな弾《たま》にうたれはしないか、と眺めていると、囲い場の柵に乾《ほ》してあった
牧夫の赤い腹巻をひょいと角に引っ掛けて行って、その闘牛師の鼻っ先で振り廻し振り廻....
「撥陵遠征隊」より 著者:服部之総
これから先きは上り坂の難路ときている! だが、四辺はいよいよ美わしく、二、三の
牧夫以外には人家も認められなかった。ようやく五時前になって、ガイドの朝鮮人が指呼....