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「牧草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

牧草の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
けたままかかっているのだ。「演武場」と書いてある。 芝生代りに校庭に植えられた牧草は、三番刈りの前でかなりの丈《た》けにはなっているが、一番刈りのとはちがって....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ヒースと称する荒野の植物を駆逐し、これに代うるに馬鈴薯《じゃがたらいも》ならびに牧草《ぼくそう》をもってするのであります。このことはさほどの困難ではありませんで....
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
いる画のや、がちょうとおばあさんが空を翔《か》けているのや、緑色《みどりいろ》の牧草《まきぐさ》の中に金の卵をおとしている白いめんどりのがちょうのや、いろんな本....
金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
束なく棹さす一個の人間がしみじみ憐れに思えた。 養父はふだん相変らず、駄金魚を牧草のように作っていたが、出来たものは鼎造の商会が買上げてくれるので販売は骨折ら....
旅日記から」より 著者:寺田寅彦
野の果てに入りかかった夕陽は遠い村の寺塔を空に浮き出させた。さびしい野道を牛車に牧草を積んだ農夫がただ一人ゆるゆる家路へ帰って行くのを見たときにはちょっと軽い郷....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
年前の丁度今日は、ヤスナヤ、ポリヤナはまだ勤めて居ますか。曾て其人を私も手伝って牧草を掻いた料理番の老細君は達者にして居ますか。 嗚呼彼の楓の下の雪白の布を覆....
関牧塲創業記事」より 著者:関寛
い、或は敷きて座敷とせり。………夫れより開墾して六月十八日迄に一反半を開き、燕麦牧草を蒔付たり。 廿七日、仮馬舎に着手して、七月一|日出来あがりたり。 七月一日....
家なき子」より 著者:楠山正雄
を見捨てて谷間へと下りて行かねばならぬ。その谷川にのぞんだ川べりにはちょっとした牧草もあり、空をつくようなかしの木や、ごつごつしたくりの木がしげっていた。 そ....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
とがある。牧歌的な周囲の光景をよく覚えている。家をとり巻く樹立。後ろの小高い丘。牧草の香のする畜舎。そして和気のみなぎった家庭だった。君の姉妹たちは室内遊戯に実....
純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
を属せしめる。公私の庭園・公園とせられた土地、人畜の食料となる果実・蔬菜・穀物・牧草等を成長せしめ、木材を成長せしめるすべての土地、住宅・公共の建築物・鉱山の建....
決闘」より 著者:神西清
グラという奴は、残忍さにかけては君の言うその獣に決して劣らないんだ。それにひどく牧草地を荒らすから、きわめて有害な動物なんだよ。」 フォン・コーレンは手文庫を....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
イカバッドは、こんなことを空想しながら、緑色の大きな眼をぐるぐるさせて、ゆたかな牧草地をながめ、豊穣な小麦や、ライ麦や、蕎麦や、玉蜀黍の畑を見わたし、赤い実が枝....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
度より六十五度の間を昇降するも、冬期の寒気強からず。多少の霜痕を見ることあるも、牧草を枯死せしむるに至らず。しかして、夏期もまたしのぎやすしという。 十四日、....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、草の無い野原を 圏なりに引き廻されているようなものです。 その外囲にはどこにも牧草が茂っているのに。 ファウスト そこで手始にどうしろと云うのだ。 ....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
が見えた。 なんと抒情的な異国風景、 ああ、春楡、山査子、白樺、 広い広い牧草の原、 あ、羊だ、羊だ、遠くを人が追って来ている。 牧歌牧歌と誰やらが叫....