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「物事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
緒になってから二か月目に、葉子は突然|失踪《しっそう》して、父の親友で、いわゆる物事のよくわかる高山《たかやま》という医者の病室に閉じこもらしてもらって、三日《....
或る女」より 著者:有島武郎
すよ。貞《さあ》ちゃんの様子も聞きたいしね。……貞ちゃんも頼んだよ。熱が下がって物事がわかるようになる時にはわたしもなおって帰るだろうから……愛さん」 いつも....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
り返されるに当っては、私達はもう自分の能力を意識的に働かす必要はなくなる。かかる物事に対する生活活動は単に習性という形でのみ私達に残される。 チェスタートンが....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
るように『支那人はギリシア人やインド人のように空想的な性質ではない。彼らは決して物事を実用的道徳的に見ることを忘れない。彼らは、危なっかしい足元がやはり地上に縛....
転機」より 著者:伊藤野枝
忍ぶだけの、どんな苦痛をも堪え得る、自分に対する根拠のある信条をも持っていれば、物事の批判をするに都合のいい、いくらかの知識も持っている。意気地がないという、そ....
」より 著者:池谷信三郎
に、暗の中の黒猫の眼のように光っているんだ、ってそう言うのよ。私が何かにつけて、物事を僻んでいやしないかと、しょっちゅうそれを向うで僻んでいるの。父は継母に気兼....
黒百合」より 著者:泉鏡花
今に一人|此家へ尋ねて来るものがあるんだから、頼むぜ。」 「お友達かね。お前様は物事じゃで可いけれど、お前様のような方のお附合なさる人は、から、入ってしばらくで....
星女郎」より 著者:泉鏡花
けでも、冷汗になりますで。 いや、それにつけても、」 と山伏の肩が聳え、 「物事と申すは、よく分別をすべきであります。私ども身柄、鬼神を信ぜぬと云うもいかが....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
えるかわり、いけないわるいものほど、いっそうきわだってわるく見え、なんによらず、物事のあらが、すぐめだって見えるのです。かわいそうに、カイは、しんぞうに、かけら....
ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
元来クレールの喜劇は諷刺あるがゆえに尊しとされているのである。 しかし、少し物事を考えてみたら、いまさらこういうことをいうのははなはだ腑に落ちぬ話である。な....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
これをののしる人がある。 ああ、古来他の責任を説くほどやすいことはない。それで物事が解決するなら私もまたよくそれをすることができる。すなわち、かくも無能低劣な....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て勧めたし、また多数の科学者も均しくこれを希望しておった。 ファラデーは元来、物事を即決する気風の人で、自分もこれに気づいているので、重要の事はいつも考慮する....
三人の師」より 著者:上村松園
あくまで筆一|途にゆくべきであると強調された。 そういう気持ちの先生であるから物事にはこだわらないすこぶる豪快なところがあった。 毎月十五日には鈴木百年・鈴....
春昼後刻」より 著者:泉鏡花
ゃ、遠くから足の尖を爪立って、お殺しでない、打棄っておくれ、御新姐は病気のせいで物事気にしてなんねえから、と女中たちが口を揃えていうもんだでね、芸もねえ、殺生す....
妖怪学」より 著者:井上円了
碧に生まるる人は、万事進みやすく、かえって過ちありと。また、決定のはやき性ゆえ、物事発明なれども、親戚、朋友の交際むつまじからず。 四緑に生まるる人は、常に愚痴....