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「物体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物体の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒さ」より 著者:芥川竜之介
ひげ》の薄い唇《くちびる》に人の好《い》い微笑を浮べていた。 「堀川君。君は女も物体だと云うことを知っているかい?」 「動物だと云うことは知っているが。」 「動....
宇宙女囚第一号」より 著者:海野十三
といいますと――」 僕にはなんのことだか分らないので、問いかえした。 「つまり物体をだね、たとえばここに鉄の灰皿がある。これを電気的方法によって遠方へおくった....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
ややこなたまで進みけるとき、右側のとある冠木《かぶき》門の下に踞《うずく》まれる物体ありて、わが跫音《あしおと》に蠢《うごめ》けるを、例の眼にてきっと見たり。 ....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
イデコマリマス。私ノ山ハ私ガ実際ニ感ジルヨリモアマリ平面ノヨウデス。樹木モドウモ物体感ニトボシク思ワレマス。 色ヲツケテミタラヨカロウト考エテイマスガ、時間ト金....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
知識であった。そこから多分各種天体の本性に関する観念が生れ、これらを手近な地上の物体のそれと分りやすく比較するようになったものと思われる。このようにして次第に最....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
はバクテリヤを食べたのである。 次に動力は貴重な石炭は使わなくとも、地下に放熱物体――ラジウムとかウラニウム――があって、地殻が熱くなっているのであるから、そ....
海底大陸」より 著者:海野十三
なたを見やると、なるほど白く波立った海面に、見えつかくれつして動いている一個の怪物体があった。 「うむ、見える見える。赤だの青だの、なんだかゴチャゴチャした色を....
怪星ガン」より 著者:海野十三
に大切なものであることは、よくわかった。怪星ガンの大きさから考えて、こんな大きな物体が、宇宙のなかを快速力でとんでいくには、毎秒たいへんな動力をださなくてはなら....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
て、その方の引力が、地球の重力とは反対に目に見えて顕著になり始めた。つまり一切の物体が非常に軽くなったような勘定だ」 魚戸は、科学欄を永いこと受持っていた記者....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
だ。帆村がいうのには、「魔の空間」というものは、おそろしくはげしい震動をしている物体であるから、目には見えず、それで透いて見えるのだというのだ。自分の目の前に自....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
いた人たちは、こう言って自己の感想を説明していた。 「すべて手に触れ、眼に見える物体は漸次に空虚な、軽い、透明なものに化するもので、謂わば夜の闇に光る影のような....
科学時潮」より 著者:海野十三
――それから数分後、一大音響と共に、突如、死の谷から空中に浮び上った巨大なる物体があった。それは大きな飛行船を縦にしたようなものであった。それは恐ろしい速力....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
間にも、例の磁気指力線があるとして考えられる。かように、たとい中間には眼に見える物体が無い場合でも、その空間にある媒介物になっているものと考えらるるので、ファラ....
日本画と線」より 著者:上村松園
たように見受けられます。 日本画の線は、その走り具合や、重たさや軽さによって、物体の硬軟や疎密は言うに及ばず、物その物の内面的実質までもその気持ちを如実に出す....
活人形」より 著者:泉鏡花
が、何者をか見たりけむ。わっと叫ぶに泰助も驚きて、見遣る座敷の入口に、煙のごとき物体あって、朦朧として漂えり。あれはと認むる隙も無く、電? ふっと暗中に消え、や....