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「物好み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物好みの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
たものだ。 呉春は、『胆大小心録』の著者上田秋成から、「食いものは、さまざまと物好みが上手じゃった。」といわれたほどあって、味覚がすぐれて鋭敏な人で、料理の詮....
思想としての文学」より 著者:戸坂潤
う。今日のジャーナリズムは寧ろディレッタンティズムに近いが(トリビアリズム・下手物好み等々)、二つが近いことに無理があると共に、二つが似て非なる所以も真理である....
源氏物語」より 著者:紫式部
もくらむほどのお産養の日が続き、ぼんやりとしていた筆者にその際の洗練された細かな物好みで製作されたおのおのの式の賀品などのことによく気がつかなかった。 院は若....
源氏物語」より 著者:紫式部
孫で、親戚も皆よく、財産はすばらしいほど持っていたから自尊心も強く、生活も派手に物好みを尽くしている割合には、荒々しい田舎めいた趣味が混じっていた。若い時分から....
茶漬三略」より 著者:吉川英治
持って行って、密かに処置を託したところ、寺では正しく護摩壇で焔にしてはくれたが、物好みな僧がいつのまにか、それを写して別本を秘しておいたらしいのである。 その....
山の人生」より 著者:柳田国男
という点だけを考えてみても、自分たちはこれを岩長姫の御姉妹に托することの、由なき物好みであったことを感ずるのである。十八九年前に自分は日向の市房山に近い椎葉の大....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
めざらんとしている点にあって、人がそのために根源の存在理由を忘れ、最初から無益の物好みのために、こんな何でもない流行を追うていたように、速断する虞があるからであ....