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物我
「物我〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物我の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
方は私に対して私以外のものと云う意味であります。もっとむずかしい表現法を用いると
物我対立と云う事実であります。すなわち世界は我と物との相待の関係で成立していると....
「野分」より 著者:夏目漱石
る。主《しゅ》を離れて客《かく》なく、客を離れて主はない。吾々が主客の別を立てて
物我《ぶつが》の境《きょう》を判然と分劃《ぶんかく》するのは生存上の便宜《べんぎ....
「善の研究」より 著者:西田幾多郎
であろうが、純粋経験説の立場より見れば、こは実に主客合一、知意融合の状態である。
物我相|忘《ぼう》じ、物が我を動かすのでもなく、我が物を動かすのでもない、ただ一....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
れば父父にあらず、子子にあらず云々。 先生すでに天地平等万物一体はじめより高卑
物我の分あらざることをもって理説の根本となす。平等を本として差別を末とすることほ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
勇、人皆識るところなり、三上山蜈蚣あるべし、湖中竜住むべし、而《しか》して十種宝
物我が国中世用の器財なり、知らず海底またこれを用うるか、ただ恨むらくはその米俵巻....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
て出ぬぞと恚《いか》る。門に入らんとして那倶羅子の唇に血着いたのを見、さてはこの
物我らの不在に我児を※い殺したと合点し、やにわに杖で打ち殺し、門を入ればその児庭....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
ふであらうが、純粋経験の立場より見れば、これ実に主客合一、知意融合の状態である。
物我相忘じ、物が我を動かすのでもない。我が物を動かすのでもない。只一の光景、一の....
「現代美学の危機と映画理論」より 著者:中井正一
作するものであり、天才がその個性を駆馳し発揮するものである。そこでのみ感情移入、
物我合一というような過程で芸術が出来あがるのである。 しかるに、最初に重役会議....