物理的[語句情報] »
物理的
「物理的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物理的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
しまった。××は勿論びっくりした。(もっとも大勢の職工たちはこの××の震えたのを
物理的に解釈したのに違いなかった。)海戦もしない△△の急に片輪になってしまう、―....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
純粋持続に於ける認識と体験は正しく私の個性が承認するところのものだ。個性の中には
物理的の時間を超越した経験がある。意識のふりかえりなる所謂反省によっては掴めない....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ある。 ピタゴラス派の学説は次第に進歩するとともにその明瞭の度を増した。現象の
物理的原因にだんだん立ち入るようになった。エフェソス(Ephesos)のヘラクリ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
いう言を出したのです。何故なら、精神全体を一つの有機体だとすれば、当然そこから、
物理的に生起して来るものがなければならぬからです。その非常に暗示的な一言によって....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
は、今日尚お刊行しつつある『ライト誌』の最初の主筆でもあった。 彼の晩年には、
物理的心霊現象は全然止んだが、しかし自動書記現象は、その最後までつづいた。その中....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
別で、たとい氷山がわたしの前にあってもこうではあるまい。氷山の寒さのほうがもっと
物理的であろうと思われた。しかも、それが恐怖のための寒さでないことは私にも分かっ....
「盗まれた手紙」より 著者:佐々木直次郎
看板や貼札と同じように、あまり明瞭すぎるためにかえって人眼につかない。そしてこの
物理的の見落しは、知能が、あまりひどく、あまり明白にわかりきっていすぎる事がらを....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
不安と当惑とがあるのである。 これに対してリップスはいう。一つの比論をとれば、
物理的真理において、真理そのものを万物の真相は如何という意味にとれば現在の科学は....
「裏切り」より 著者:坂口安吾
、亭主の物理学者が並みはずれてのヤキモチヤキで、日課として肉体を要求するのもその
物理的必然によるらしく、強いて別れると刃物三昧はとにかく硫酸ぐらいは当然ぶッかけ....
「十年後のラジオ界」より 著者:海野十三
早い話が『人間は死すとも霊魂は不滅である』という。これが今から十年経たないうちに
物理的に証明されるのだ。霊魂はラジオ、即ち電波を発射する。霊魂がラジオを出すんじ....
「流行唄」より 著者:兼常清佐
分とを比べて見てもすぐわかる。西洋の音楽や楽器の系統とニッポン人の唄のふしとは、
物理的な約束の違う処がある。似てはいるが、一致しない。そこへ西洋音楽の長短の音階....
「紫外線」より 著者:小酒井不木
のであります。そうして犯罪の科学的捜査には、紫外線の化学的作用でなしに、主として
物理的作用が応用されるのであります。 紫外線がどういう
物理的作用を有するかと申....
「妖怪学」より 著者:井上円了
存するものいくたあるを知らずといえども、これを大別すれば左の二種となる。 ┌
物理的妖怪 妖怪┤ └心理的妖怪
物理的妖怪とは、有形的物質の変化作用より....
「迷信解」より 著者:井上円了
に説明しおわれば、妖怪にあらざることが分かる。ゆえに、これを仮怪と名づく。これに
物理的妖怪、心理的妖怪の二種がある。狐火のごときは
物理的妖怪にして、幽霊のごとき....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
種の例を挙ぐるに、狐火、鬼火、蜃気楼、その他越後の七不思議とか称するの類にして、
物理的または化学的の変化作用より生ずるものをいう。第二種の例を挙ぐるに、夢、癲狂....