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「物界〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物界の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
も、この本の序文で見るとダーウ※ン派の生物学者が極力主張する生存競争のほかに、動物界にはこの mutual aid ……何んと訳すんだろう、とにかくこの現象があ....
デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
ることでありました、このことについてダルガスは非常の苦心をもって研究しました。植物界広しといえどもユトランドの荒地に適しそこに成育してレバノンの栄えを呈《あら》....
アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
乱した空想のなかでこの考えはさらに大胆な性質のものとなり、ある条件のもとでは無機物界にまで及んでいた。私は彼の信念の全部、あるいはその熱心な心酔を説明する言葉を....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
うなものが生長し、その中から地を作る神が現われ出た』というのである。 自然の生物界においては、一見生命のないような種子あるいは卵から有機生物が出てくる。この事....
去年」より 著者:伊藤左千夫
双蹄獣の出入往来を厳禁し、家々においてもできる限り世間との交通を遮断している。動物界に戒厳令が行なわれているといってよい。僕はさいわいに危険な位置をいささか離れ....
海底大陸」より 著者:海野十三
用ですな」 シムトン会長は、上機嫌で近づいた。 「ちょうどいいところだ。わが生物界の権威者が一堂に会しているところなんです。ぜひあなたも傍聴していらっしゃい。....
科学と文学」より 著者:寺田寅彦
あり「芸術品」でもありうるのである。取り扱ってある対象は人間界と直接交渉のない生物界あるいは無機界のことであっても、そういう創作であれば、必ず読者の対世界観、ひ....
沓掛より」より 著者:寺田寅彦
夏の自然界は実に珍しいものばかりであった。その中でもこの地方のやや高山がかった植物界は、南国の海べに近く生い立った自分にはみんな目新しいもののように思われるので....
日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
に複雑多様な特色を付与する効果をもっているのである。のみならずまた火山の噴出は植物界を脅かす土壌の老朽に対して回春の効果をもたらすものとも考えられるのである。 ....
俳句の型式とその進化」より 著者:寺田寅彦
句はそのようなものの頭だけが分離し固定したものと言われないこともない。もちろん生物界でそういうふうの進化をしたものはないかもしれないが、そういう仮想的な変遷もや....
五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
移るまでの間にちょっとした中休みの期間があるような気がする。少なくも自分の家の植物界ではそういうことになっているようである。 四月も末近く、紫木蓮の花弁の居住....
浅草紙」より 著者:寺田寅彦
の植物が何だということがどうしても思い出せなかったりした。 これらの小片は動植物界のものばかりでなく鉱物界からのものもあった。斜めに日光にすかして見ると、雲母....
ゴルフ随行記」より 著者:寺田寅彦
うに頭の中をかすめて通ったのであった。 ついでながら、人間のする大概の所業は動物界にもその原型を見出すことが出来るが、ただ「煙」をこしらえてそれを吸うという芸....
箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
のする山である。形態が火山のようで、しかも大部分植物で蔽われている。しかしその植物界の「社会状態」が火山でない山とはだいぶ様子が違っているらしく見える。植物社会....
雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
れ、ほんのところどころに何かの黄葉を点綴しているだけである。夏から秋へかけての植物界の天然の色彩のスペクトルが高さ約千メートルの岩壁の下から上に残らず連続的に展....