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物知り
「物知り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
物知りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
とがめることのできないような罪をきせられている。わが国の昔の文人は――その当時の
物知りであった――まあこんなことを言っている。諸君には着物のどこか見えないところ....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
所へ来ている理学士の帆村荘六氏にこれを見せるのがいい。あの人なら僕たちよりずっと
物知りだから、きっと、もっとはっきりしたことが、わかるかもしれない」 「ああ、そ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
れて登らぬし、里人への遠慮かそれはヒダの全部の人々にもほぼ共通して、相当の土地の
物知りも登っておらず、昔の記録に日面の出羽ノ平のホラアナとあるから、谷川をさかの....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
なさい。このホンモノの秋田犬こそはタダモノではありませんぞ」 というのが四人の
物知りの一致した説であった。その一人が福田蘭童博士であるが、 「あなたがいくら日....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
だけ所有していたにすぎないのである。 「まアいいや。飯能でヒル飯をくって、土地の
物知りにきいてみようや」 そこで檀君と中野君と私の三名、石神井から武蔵野を走る....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
い文壇の事である。五人や十人の、篤志なしかし無邪気な、或は新しもの好きの、或は又
物知りぶりや見え坊の先生等が、其の一角で少々立ち騒いで見たところで、殆んど何んの....
「茶の湯の手帳」より 著者:伊藤左千夫
り、空想に耽ったりする様な事は殆どない、それであるから著述などの出来る訳がない、
物知りなどには到底なれないのが、茶人の本来である、されば著書などあるものであった....
「おせん」より 著者:邦枝完二
、吉原の出来事、観音様の茶屋女の身の上など、おそらく口を開けば、一|様におのれの
物知りを、少しも速く人に聞かせたいとの自慢からであろう。玉のような汗を額にためな....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
彼も相槌を打つ。 ――そうですな。本当に熱心な社会学者ですな。 同時にこの
物知り顔の男に序に探ぐって置くことがある。小田島は何気無い風を粧って聞いた。 ―....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
なものを知ったところが本当の仏教の意味を知らなくては何にもならない。つまり馬鹿の
物知りというようなものであるというその素振といい言い様といい、どうも私に対して少....
「味覚馬鹿」より 著者:北大路魯山人
だしこぶのよしあし、これを果してどのくらい知っている人があるだろうか? 美食は
物知りになることではない。もっともよく使われる、手近な、料理の原料になる、これら....
「明るき世界へ」より 著者:小川未明
島があるというが、それはほんとうのことだろうか。」 ある人が、この国でいちばん
物知りといううわさの高い人に向って問いました。
物知りはもうだいぶ年をとった、白髪....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
よく知っているだろう。君のほうが市政には僕より長く関係しているから」 平常から
物知りを自慢にしている馬はそれ以上聞けなかった。二人はすぐに市会議事堂に帰って来....
「魂の喘ぎ」より 著者:大倉燁子
にも免れたという話だ」 折柄昼やすみで数人集っていたが、中で古参の記者の一人が
物知り顔に乗り出して、 「その公高って少年は非常な利口者で、稀れにみる美貌の持主....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
いて、それに合うものは美味く、それに合わないものは不味いとあらかじめ決めている。
物知りの物知らずという連中であるが、その中には学者もいれば、料理専門家もいるが、....