物臭い[語句情報] » 物臭い

「物臭い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

物臭いの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
職工と微笑」より 著者:松永延造
感奮するが、然も実を云うと彼の霊は蓮根から出る糸の様に、冷たい、柔かい、青い、植物臭いもの、又ある種の虫の体臭も混入し、眠った、爬虫類の様にソッケなく、もし、何....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
親が玉子焼を呉れたが、これは有難すぎて咽喉へ通らなかった。俺の口はしょっちゅう漬物臭いぞ。今も臭いぞ。それを此の女は知るまい。此の香水の匂いをプンプンさせている....
山峡新春」より 著者:宮本百合子
軒に国旗がヒラヒラ。 伊豆蜜柑を買おうと八百屋へ行った。雨戸を一枚だけ明けた乾物臭い暗い奥から、汚れた筒っぽ袢纏を着た女房が首を出した。 なるほど天城街道は....
二十三番地」より 著者:宮本百合子
張ると云ってせっせと、自分で、植木屋が地をならして居る傍で金網を編んで居た弟は、物臭い風付をして庭を歩いて居た隣の主人が、しきりに自分達の方をのぞいて居るのに気....
北斎と幽霊」より 著者:国枝史郎
いうことである。越して行く家越して行く家いずれも穢ないので有名であった。ひとつは物臭い性質から、ひとつはもちろん家賃の点から、貧家を選まざるを得なかったのである....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
たそうです。けれども、奥方様、私は乗り込んだアレウート号の中で、ふたたび、あの獣物臭い恐怖を経験することになりました。 それが、どうでございましたろうか、心臓....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
場。) (飛行のものども上にて。) 小人 ここの地の上、谷合は 余り化物臭いから、 この気味の悪い篝火の上で、 もう一度輪をかいていましょう。 ....