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「特性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
面《くめん》をしてはカッフェやお茶屋へ出入した。彼は僕よりも三割がた雄《おす》の特性を具えていた。ある粉雪《こなゆき》の烈しい夜《よる》、僕等はカッフェ・パウリ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
多数に見出されはするが、しかしこの北方の創造伝説の特徴と見るべきものは自然界の諸特性を異常に理知的に把握していることである。 この伝説を紹介するに当って私は主....
深夜の市長」より 著者:海野十三
だされた。――こういう土壇場にいよいよなってしまうと糞度胸の据わるのがまた吾輩の特性でもあった。 「僕ですかア。……僕はこういう者で……」 と、悠々内懐のチョ....
」より 著者:海野十三
出ないということはありません」 「しかし伝染地区が拡がってゆくところは、伝染病の特性がよく出ていると思う」 「伝染病であることは勿論ですが、ただ普通じゃないとい....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
は、美術と考古学の混同である。古物から生ずる崇敬の念は、人間の性質の中で最もよい特性であって、いっそうこれを涵養したいものである。古の大家は、後世啓発の道を開い....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
の事件の解決はずっと早くなろう。また、それが分れば、或いはこの事件は更に重大なる特性を曝露《ばくろ》して前代未聞《ぜんだいみもん》の大事件に発展するのではなかろ....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
ゆがみは、直す方法がない。 もしありとすれば、それは受信機を構成している部品の特性の悪さや真空管のまずい使い方によるのであるが、そういう点については、隆夫は今....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
できた。彼がこれまで彼女の身体および人格のいちじるしい特徴と考えていたいろいろの特性は、今や忘れられてしまったのか。あるいは巧妙なる情熱的詭弁によって魔術の金冠....
巴里祭」より 著者:岡本かの子
足らなく思い出されて来た。 特色に貪慾な巴里。彼女は朝から晩まで血眼になって、特性特性! と呼んでいる。 妖婦、毒婦、嬌婦、瞋婦――あらゆる型の女を鞭打....
百喩経」より 著者:岡本かの子
な雇女は呼びようもなくて雇主の五人を一々旦那様と呼んだ。でもその呼びかたに多少の特性を認めないこともない。 一人には、あの旦那様。 一人には、ちょっと旦那様....
バットクラス」より 著者:岡本かの子
光を受留める。霧が追々薄れて窓からはいる光が増して来ると、新進室内装飾家G―氏の特性が追々明らかになって来る。 鼠大理石が銀の肋骨を露出してマホガニーの木理の....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
一つも学理に合するところなし。 およそ神の解釈に二つあり。一つは普性神、一つは特性神なり。特性神は、一種特殊の形質を有し、作用を有し、意想行為を有する最上知、....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
の懸隔のはなはだしきこと、理想の低きこと、趣味に乏しきこと等は、ひとりペルー人の特性なるにあらず、南米一般の常習というべし。これを要するに、文明の程度は、ペルー....
書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
き性質のものです。机上に置いて玩味し、黙読し考うるのは、むしろ書物そのものが持つ特性でありましょう。私などどうしても、書物を読んで、それから得た知識でなければ、....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
との二種に分かつを得べし。 二 しかして両者いずれによるべきやは、将帥及び軍隊の特性と当時の武力の強靭性いかんによる。 ギリシャのファランクスは前者に便にし....