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特産
「特産〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
特産の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
でもないのに、これはどうしたことかな。ちくしょう、ふざけるない」 と、海底大陸
特産の透明硬膜がすでに入口をふさいでいるともしらず、ジム水兵はなおもしきりに、そ....
「河明り」より 著者:岡本かの子
一人、ウイスキーに酔った一人の青年が、言葉の響を娘にこすりつけるようにして、南洋
特産と噂のある媚薬の話をしかけた。すると娘は、悪びれず聞き取っていて、それから例....
「面白き二個の広告」より 著者:堺利彦
と題し、一は「徳用|飯殖焚法」と題せり。 「白縮緬兵児帯」と題するものは、「桐生
特産優美観光織」と称せるより見れば、いわゆる観光縮緬のことなるべく、それを帯一筋....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
ない人物をついでながらに養成してしまうことが多い。よたな人物などいうものは関西の
特産であるかも知れない。 しかしながら、このぬるま湯の温気が常に悪くばかり役立....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
作り出した塑像を縁の下の土に埋め、石燈籠を数年間雨に打たせて苔を生ぜしめる趣味の
特産地なのである。 伊予へ私が旅した時、もう海を一つ越えると文化、尖端とは何処....
「土俗玩具の話」より 著者:淡島寒月
今なお製作されている処もある。 かくの如きものは是非とも保存して、その地方の一
特産としたいものである。その他に趣味上保存すべき郷土的人形や、玩具に対しても保護....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
。助平でないわけではなく、インフレ景気に対しては無能力だと思っており、インフレの
特産物と自分とを並べて眺めるだけの気持のユトリがなかったからだ。 裏口営業も知....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
酒をのんで陰鬱であらせられるといふ心持が分らないね。私なぞカストリていふ新日本の
特産品をのんで、毎日面白をかしく世渡りができるんだから、人間の心持てえものは、実....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ず失うたものの価値が解り、必ず後悔する時が来るであろう。すなわち地方人はその地の
特産を大切にし、保護するとともに一段の改善を加えて発達を図り、地方色を確保するこ....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
考えの及ばなかったことに気づいたのである。これひとり我々ばかりではない。一地方の
特産を持つ人は誰しも初めはこの考えを持つらしい。また今日現に各国の産物が、その地....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
の姫柚子の調味を配して、遠い国にある友の心を偲んだのである。 姫柚子は、西国の
特産である。四国、九州、紀州などのほかに絶えて見ぬのであるけれど、これはどこから....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
だからね。 僕達一行がこの都会へ着く少し前に、この都会の某という富豪がこの都会
特産の悪漢団に白昼|攫われ、幾万円かの身料金を小切手で書かせられたということや、....
「塩昆布の茶漬け」より 著者:北大路魯山人
のの仕入れ品などは適当でない。 この昆布は京都の松島屋、東京ならば築地魚河岸の
特産店、日本橋室町の山城屋とかが取り扱っているものだ。つまり、だし昆布の上等でな....
「西航日録」より 著者:井上円了
ストとす。これ商工業の中心にて、近来、年一年より繁栄に進むという。工業中、当地の
特産は麻布なり。 十万人家工又商、街車如織往来忙、煙筒林立凌雲処、都是績麻製布場....
「明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
のことである。元来、北陸というところは、いわし・たら・なまこ・かに・甘えびなどの
特産物は別として、一般魚類は不味いものばかりだ。特にたいなどは南日本海に比して問....