特筆[語句情報] » 特筆

「特筆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特筆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ものはない。落款の場所に注意せよなどと言うのは陳套語《ちんとうご》である。それを特筆するムアアを思うと、坐《そぞ》ろに東西の差を感ぜざるを得ない。 大作....
生きている腸」より 著者:海野十三
動いているかとおもうと、まったく夢のような気がするのであった。 しかしもう一つ特筆大書しなければならないことは、こうして彼の手によって大気中に飼育せしめられつ....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
にはついに占星学上の計算をすることを謝絶するに至ったということはケプラーのために特筆すべき事実である。それにかかわらず一方ではまた彼は自分の子供らの運勢をその生....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
崎のジュラルミン工場のオヤジが、狼であることを偶然発見したこと位です」 「あれは特筆すべきお手柄だったが、よく判ったものだね」 「草津大尉どの。太平洋戦争の其後....
蠅男」より 著者:海野十三
蠅男と、彼帆村とは、きょうはじめて口を利きあった。それは電話でのことであったが、特筆大書すべき出来ごとだった。 糸子をかえしてよこして、彼に探偵を断念しろとい....
自叙伝」より 著者:大杉栄
って、できるだけ大きな口を開けて、できるだけ大きな声で歌った。 そして、これは特筆大書しなければならんことだが、僕はこの先生にだけはただの一度も叱られたことが....
ルバイヤート」より 著者:小川亮作
ンの詩人たちを推称した。彼は言った――「ペルシア人は五世紀間の数多い詩人の中で、特筆に値いする詩人としてわずかに七人の名しか挙げないと言われている。しかし彼らが....
二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
があって、較やもすれば昔の志士や隠遁家の生活をお手本としておる。 世界の歴史に特筆されべき二大戦役を通過した日本の最近二十五ヵ年間は総てのものを全く一変して、....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
《いちめい》を失ったものらしい。 臼井は今も行方が知れない。 それから最後に特筆大書《とくひつたいしょ》しておくべきは、田鍋課長が目賀野を証人として、烏啼に....
鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
いた。ただ、顔子狗の斃れていたところには、白墨で人体と首の形が描いてあることが、特筆すべき変り方であった。三千子は、あの日のことを、まざまざと思い出した。あやし....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
石灰の分析に就いてである。いずれもそう価値のあるものではない。 しかし、これは特筆とを発端とするからである。 かくファラデー自身が研究を始めることになって見....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ないほどの負債を荷いながら、劇の向上進歩に専心努力した彼の功績は、明治の演劇史に特筆大書せらるべきものである。その功績と伎倆を認めたればこそ、歌舞伎座でも今度か....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
(京阪地方においても同じ)握り寿司屋であるかぎり、みながみな「江戸前」なる三字を特筆大書している。江戸前の寿司というものは、よほど注目に価し、魅力に富むものらし....
小ざかな干物の味」より 著者:北大路魯山人
興津にはそれが期待できない。 うるめの干もの、これは京阪に出回っているものに、特筆すべき美味さがある。焼けば激しい油がにじみ出て、その舌に残る後口に、たまらな....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
建設には人知れざる甚大な努力が払われた。これに従軍した人々の功績は満州建国史上に特筆せらるべきものである。しかるに満州軍に対する不信は今日なお時に耳にするところ....