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「特約〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特約の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あらくれ」より 著者:徳田秋声
れを彼等の手に渡した。 「私《わたくし》どもでは皆さんの御便宜を図って、羅紗屋と特約を結んで、精々勉強いたしますから、どうぞ御贔屓に……スタイルも極《ごく》斬新....
幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
を求めて隠し飼殺しにするのです。だから繁昌する医者は、大抵此のような秘密の場所を特約して有るのです」余「アノ贋医学士は其の様な繁昌する医者ですか」穴川「イヤ繁昌....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
に釣道楽のようにもきこえますが、実はそれが一つの内職で、釣って来た鯉や鮒はみんな特約のある魚屋へ売ってやることになっているのです。武士は食わねど高楊枝などと云っ....
猫車」より 著者:宮本百合子
もうか》りよって儲りよって困るじゃろ」 と笑った。上田は「日石」のこの地方唯一の特約店で、海軍工廠へも上田の店からでなければ重油が入らないのであった。 「おかあ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
全部わが社へ送ってくれるんだ。わが社は、それを新聞、ラジオ、テレビジョンを通じて特約報道としてアメリカはもちろん全世界にまき散らすんだ。――もちろんきみは引きう....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
ナンの、しずかな酒場の片隅に、ロッセ氏は、私を連れていった。 「この卓子は、僕の特約の席なんだ。では、お互いの健康を祝して……」 と、ロッセ氏は、琥珀色の液体....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
ることは出来ないという厄介なことになってしまうのだ。それで私は或る時近所の小僧と特約して一匹十銭で殺してもらうことにした、鼠よりよほど値がよいので喜んでとりに来....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
叮嚀に日本字の書き版である。 日本御料理仕出シ御旅館 日ノ出家 日本食料品製造元特約代理店トシテ特別安価ニ販売仕候 英国製毛布ヒザ掛類 製産地直接取引ノ為メ日本....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
で身仕度して千鳥の自動車(うちのは工場へやってあるので、今夜はたのむとタクシーに特約してあったの)で青山六丁目の沢崎という医者のところへゆきました。三時半と四時....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
に売り捌こうと思った。それで自ら産地に赴き、またその製造所なども実見して製造家と特約を結び、意気揚々満腔の希望を抱き、天晴れ実業家に成りすましたつもりで東京に出....
次郎物語」より 著者:下村湖人
の小川先生が、ゴム長をはいてやって来た。たいていの外来講師は、下赤塚駅から、塾で特約してあるタクシーに乗って来るのだったが、小川先生はこの村に住宅を構えているの....
平塚明子(らいてう)」より 著者:長谷川時雨
いてうさま、 あなたが濡《ぬ》れそぼちて、音楽会の切符を持ち廻られたり、劇場と特約した切符を売ったり、なれない場処で、芝居の座席の割りつけに苦心してお出でなさ....
アパートの殺人」より 著者:平林初之輔
っと前からの習慣だったのです。そして莨はバットに限られていたのです。近所の莨屋と特約しておいて、いつも五十入の箱をかってきて、いちいち箱をあけたり吸い口をつけた....
食道楽」より 著者:村井弦斎
か》に牛乳を売る事が出来ましょう。現に此方《こちら》の広海さんでは懇意な牛乳屋に特約なすって飲料にする牛乳は卸《お》ろし相場即ち一升二十五銭でお買入れになります....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、長野県版)北アルプスの水晶岳にある大東鉱山の労務者に、その経営者が、航空会社と特約して、食糧空輸の新方法をとったという記事であった。 従来の例だと、標高二千....