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特色
「特色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
特色の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「羅生門の後に」より 著者:芥川竜之介
な貼札《はりふだ》たるに過ぎない。それらの名称によって概括される程、自分の作品の
特色が鮮明で単純だとは、到底自信する勇気がないからである。
最後に自分は、常に....
「文章」より 著者:芥川竜之介
ょう》の好過ぎる娘さんである。四番目のは――とにかく四番目以後の人にはこれと云う
特色もなかったらしい。こちら側《がわ》の会葬者席にはまず校長が坐っている。その次....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
《うかが》っていたのと、ぴったり視線が出会いました。私はその浅黒い顔に何か不快な
特色を見てとったので、咄嗟《とっさ》に眼を反《そ》らせながらまた眼鏡《オペラグラ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
だ古い薪《たきぎ》に新しい炎を加えるだけであろう。
×
我々の
特色は我々自身の意識を超越するのを常としている。
×
幸福は苦....
「路上」より 著者:芥川竜之介
が代表する世間なるものも思い出した。彼の眼に映じた一般世間は、実行に終始するのが
特色だった。あるいは実行するのに先立って、信じてかかるのが
特色だった。が、彼は持....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
見ちがいであったろうか。あすこの電燈は、気のせいか、ここよりも明くない。が、あの
特色のある眼もとや口もとは、側へ寄るまでもなくよく見えた。そうしてそれはどうして....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
た。幅の広い肩、大きな手、頬骨《ほおぼね》の高い赭《あか》ら顔。――そう云う彼の
特色は、少くともこの老将軍には、帝国軍人の模範《もはん》らしい、好印象を与えた容....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
過ぎない。この故に如何なる時代にも名声を失わない作品は必ず種々の鑑賞を可能にする
特色を具《そな》えている。しかし種々の鑑賞を可能にすると云う意味はアナトオル・フ....
「或る女」より 著者:有島武郎
えば、法曹界《ほうそうかい》ではかなり名の聞こえた割合に、どこといって取りとめた
特色もない政客ではあるが、その人の名はむしろ夫人のうわさのために世人の記憶にあざ....
「三つの窓」より 著者:芥川竜之介
た。)何か彼のために言ってやりたいのを感じた。しかしその「何か」も口を出た時には
特色のない言葉に変っていた。 「静かだな。」 「うん。」 甲板士官はこう答えた....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
そうする中に、通信は他の人格からも送られるようになった。筆蹟、文体、語法等各々皆
特色がある。で、私には筆蹟だけ一瞥すれば、それが何者の通信であるかが、はっきり判....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
欠く非難を免れまい。では菊池寛の作品には、これらの割引を施した後にも、何か著しい
特色が残っているか? 彼の価値を問う為には、まず此処に心を留むべきである。 何....
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
うせざるものを我久保田万太郎君と為す。少くとも「のて」の臭味を帯びず、「まち」の
特色に富みたるものを我久保田万太郎君と為す。 江戸っ児はあきらめに住するものな....
「佐藤春夫氏の事」より 著者:芥川竜之介
一、佐藤春夫は詩人なり、何よりも先に詩人なり。或は誰よりも先にと云えるかも知れず。 二、されば作品の
特色もその詩的なる点にあり。詩を求めずして佐藤の作品を読むものは、猶|南瓜を食わ....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
ぶや、苦笑と一しょに「下司ですなあ」と言った。それは「下」の字に力を入れた、頗る
特色のある言いかただった。僕は某君には会ったことは勿論、某君の作品も読んだことは....