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「特赦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

特赦の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
古典風」より 著者:太宰治
かれには何だか居心地のわるい思いであった。恐縮であった。むやみ矢鱈《やたら》に、特赦大赦を行った。わけても孤島に流されているアグリパイナと、ネロの身の上を恐ろし....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の後に下伊那郡の方で涜職の行為があって終身懲役に処せられ、佐賀の事変後にわずかに特赦の恩典に浴したとのうわさがあるくらいだ。政府は人民の政府ではないかと言いなが....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
る。 フランスのシャール七世、或時殺人罪を犯した一|寵臣《ちょうしん》の死刑を特赦しようとして、掌璽大臣モールヴィーエー(Morvilliers)を召して、そ....
戦雲を駆る女怪」より 著者:牧逸馬
追放に処される。やがて平和回復、人心秩序の樹立に飢えている時、大統領エリオットに特赦《とくしゃ》されて、マルヴィ氏はふたたび入閣したが、議会の反対党は彼を忘れな....
堺事件」より 著者:森鴎外
云う申渡があった。これは八月二十七日にあった明治天皇の即位のために、八人のものが特赦を受けたので、兵士とは並の兵卒である。士分取扱の沙汰は終に無かった。 妙国....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
めに、どうかして、あのウスノロの存在を取持ってやりたいことに苦心をしている。その特赦の名分を見つけ出すことに苦心をしてやっているが、結局、それも思うようにゆかな....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ン・バッハのみは、「誤って新教徒になった者」と上帝から認められ、その慈悲によって特赦を受けていた。 サン・ジャック街の殿堂で布教が行なわれていた。魂と音楽とが....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
たる大芸術家に故国の門を開いてやるべき勅令を、皇帝から得させようとつとめた。その特赦状を期待するのは目下のところまだ尚早《しょうそう》に失するとしても、少なくと....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の後、彼は叫んだ。「自分が負傷だもしなかったことは実に遺憾である、負傷したならば特赦を施してやることができたであろうに。」またある時、彼は大臣らの反対を風諭して....
死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
らいの年齢で、こんな死にかたをするのは、どうにも恐ろしいことです。最後のまぎわに特赦がくる、そういうこともたびたびありました。私が特赦を受けないとすれば、誰が特....
入院患者」より 著者:ドイルアーサー・コナン
それぞれ十五年間ずつの刑を着せられたわけです。――が、やがてそれらのものも、各々特赦などに会って、十五年たたないうちにまた社会へ出て来ることになったわけです。そ....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
かも彼の手には隠し持ったピストルが握られている。ニコルが前約に従ってジルベールの特赦状を要求したが、プラスビイユはフフンと鼻であしらって返事も碌々しなかった。 ....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
教育慈善 開演御披露 演演劇会一座 旧大悪人 無期徒刑囚特赦減刑人 猿猴小僧事 明治噂白浪三羽烏一人 本名 ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
魔師を、 お救になったことを、法王はまだお忘にはなりませぬから。 お冠から出た、特赦の第一の光は、 クリスト教世界に危害を与え、咀われた人の頭に落ちました。 ど....
無月物語」より 著者:久生十蘭
は二度と生かされぬというご趣意から、大赦とか、常赦とか、さまざまな恩典をつくって特赦を行うのが例であった。死罪者は別勅によって一等を減じて流罪に処せられるのはも....