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犬
「犬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
犬の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
した。
そこで木樵《きこり》は、しばらく考えていましたが、
「私《わたくし》は
犬が好きですから、どうか
犬を一匹下さい。」と答えました。
すると、大男は笑いな....
「影」より 著者:芥川竜之介
錠がかかっていた筈だが。」
そう思うと共に陳彩《ちんさい》は、獲物を見つけた猟
犬《りょうけん》のように、油断なくあたりへ気を配りながら、そっとその裏門の前へ歩....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
題である。君はその過去の海辺から、静かに我々を見てい給え。たとい君は同じ屏風の、
犬を曳《ひ》いた甲比丹《カピタン》や、日傘をさしかけた黒ん坊の子供と、忘却の眠に....
「河童」より 著者:芥川竜之介
りたまえ。君などに何がわかる? 僕はロックを知っているのだ。ロックに平身低頭する
犬どもよりもロックを知っているのだ。」
「まあ少し静かにしたまえ。」
「もし静か....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
「見ろ」と云う合図《あいず》をした。靄《もや》の中に仄《ほの》めいた水には白い小
犬の死骸が一匹、緩《ゆる》い波に絶えず揺《ゆ》すられていた。そのまた小
犬は誰の仕....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
んだ。
ところが、お徳こと福竜のやつが、承知しない。――福竜がよかったろう。八
犬伝の竜の講釈の中に、「優楽自在なるを福竜と名づけたり」と云う所がある。それがこ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
お》ろうとは、考えられも致しませんな。さればこそ、武士はもとより、町人百姓まで、
犬侍《いぬざむらい》の禄盗人《ろくぬすびと》のと悪口《あっこう》を申して居《お》....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
である。最後に社宅へ帰った後《のち》も、――何《なん》でも常子の話によれば、彼は
犬のように喘《あえ》ぎながら、よろよろ茶の間《ま》へはいって来た。それからやっと....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
次の間《ま》へ引きとった後《のち》、僕は座蒲団《ざぶとん》を枕にしながら、里見八
犬伝《さとみはっけんでん》を読みはじめた。きのう僕の読みかけたのは信乃《しの》、....
「犬養君に就いて」より 著者:芥川竜之介
犬養君に就いて 芥川龍之介
犬養君の作品は大抵読んでいるつもりである。その又僕....
「墓」より 著者:秋田滋
建っている小さなほったて小屋に寐起きをしている墓番は、台所のなかへ入れておいた飼
犬がけたたましく吠えだしたので、その声に夢を破られた。 すぐに寐床を降りていっ....
「初雪」より 著者:秋田滋
浮き浮きして来るのだった。 やがて、秋が来た。良人は猟をしだした。そして二匹の
犬、メドールとミルザとを連れて、朝から家を出て行った。そんな時に、彼女はたったひ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
を包んでしまう。射手たちはこのひッきりなしに襲ってくる水攻めに絶えず身をかがめ、
犬も悲しげに尾を垂れて、肋骨のうえに毛をぺッたりくッつけていた。身体にぴッたり合....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
とは、ブロムがあらゆる機会を利用して彼を恋人の面前で愚弄したことだった。ブロムは
犬を飼ってしごく滑稽に鳴くように教えこみ、それを連れこんでイカバッドが彼女に讃美....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
やく探し当てることが出来たのであるが、ジャンは、芸を仕込まれた牝山羊や軽業をする
犬にとり囲まれて、年老った道化師の膝にのって、声をたててキヤッキヤッ笑っていた。....