犯人[語句情報] » 犯人

「犯人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

犯人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
うじょう》に転《まろ》び落ちたりと云う。但《ただし》、当局はその真相を疑い、目下犯人厳探中の由なれども、諸城《しょじょう》の某甲《ぼうこう》が首の落ちたる事は、....
寒さ」より 著者:芥川竜之介
っている。そのまた生命は誰のでも好《い》い、職に殉《じゅん》じた踏切り番でも重罪犯人でも同じようにやはり刻薄に伝わっている。――そういう考えの意味のないことは彼....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
に小首を傾けた。事務所の硝子《ガラス》を広岡がこわすのを見たという者が出て来た。犯人の捜索は極めて秘密に、同時にこんな田舎《いなか》にしては厳重に行われた。場主....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
れしさから苦しさへも移行の形勢である。江戸川さんが宣伝してくれたので、「一頁もの犯人探し」の注文が押しよせた。 今日は「高利翁事件」という三十枚ほどの本格もの....
骸骨館」より 著者:海野十三
やしい男をとらえた。この男こそ、かねて捜査中の五百万円のダイヤの入った箱を盗った犯人であった。彼がその箱を土中から持ち出そうとしたとき、ちょうどうまく骸骨おどり....
宇宙の迷子」より 著者:海野十三
あその……つまり山ノ井なる地球人は、貴重なる多数の生命をうばった、にくむべき凶悪犯人である。しかもいまなお、かれは暴行をはたらいている。かれのためにうばい去られ....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
てあるではないか。 「ふーむ」と少将はうなった。 「とにかく不穏な記号と認める。犯人を即刻捕らえろ。そやつの手には、きっとあの黒ペンキがついているにちがいない」....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。然るに地上の獄舎制度は、その正反対をやっている。あんな悪漢と、悪霊との巣窟に犯人を収容して、いかにして、その改善を期待することが能きよう! 犯罪人とて、必ず....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
った。銃殺するのは首を斬るより見ごたえがない。その上なぜあんなに意気地のない死刑犯人だったろう。あんなに長い引廻しの中に歌の一つも唱わないで、せっかく跡に跟いて....
狂人日記」より 著者:井上紅梅
、徐錫林から狼村で捉まった男までずっと食い続けて来たのかもしれない。去年も城内で犯人が殺されると、癆症病みの人が彼の血を饅頭に※して食った。 あの人達がわたし....
戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
運動であることがわかつていたら、また別答のしかたがあつたと思います。 ことに戦犯人の指摘、追放というような具体的な問題になりますと、たとえ団体の立場がいかにあ....
作画について」より 著者:上村松園
は念のために鶯の糞で顔の汚れをふきましたら奇麗にとれたので、それを譲りましたが、犯人はそれきり判らずじまいでした。 焔 「焔」は私の数多くある絵....
狂人日記」より 著者:秋田滋
た。 彼は犯罪を追求して弱いものを保護することを生涯の仕事とした。詐欺師や殺人犯人達にとって、彼ほど怖いものは無かった。という訳は、心の底にかくしている考を見....
」より 著者:犬田卯
ったが。 おりから二・二六事件で、世は騒然たるものがあり、また村から大量の賭博犯人があがる、村議のうち中地派だった一人の長老が引退し、津本派が五名……といった....
J・D・カーの密室犯罪の研究」より 著者:井上良夫
に故人になっている者が仕掛けて行った罠が自動的に作用し出すとか、現在生存している犯人が新しくそれを使用するとかいうような例もある。謂わば近代科学を悪用したもので....