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犯跡
「犯跡〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
犯跡の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ますぜ」 さすが伝六もおひざもとの岡っ引き、さしずをうけないうちに先回りして、
犯跡の証拠収集に努めていたものか、右門のことばに応じて、庭先からそういう声があっ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
買いととのえた事実とともに総合してみれば、中仙道へ走るための路用金略奪に行なった
犯跡に考えられましたものでしたから、これではもう右門とてさじを投げるより道はない....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いたものでしたから、ご恩をうけた君侯の名に傷をつけまいために、また二つには自分の
犯跡をくらますために、平素身近に帯ぶることが最も臟品《ぞうひん》を隠匿するに聡明....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は位置の異なった調度類もなく、何処と云い、取り乱された形跡がないばかりか、指紋や
犯跡を証明するものも皆無であった。屍体にも外傷は愚か、中毒死らしい徴候さえ、残さ....
「人造人間殺害事件」より 著者:海野十三
JI13ハ直チニ海龍倶楽部《かいりゅうクラブ》副首領「緑十八」ヲ殺害スベシ。但シ
犯跡ヲ完全ニ抹殺スベキモノトス。本部JM4指令。 この意味を、暗号電文の中《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
。 当日の朝、庄五郎が出て行ったあとで、かれがその門《かど》を叩いたのは、その
犯跡を晦《くら》まそうが為である。実は庄五郎よりも一と足さきに行っていて、あとか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
どういう手段を取るべきかを考えた。なにをいうにも人目の多い場所であるのと、自分の
犯跡を晦ましたいという弱味があるので、彼女は容易に手をくだす機会を見いだし得ない....
「階段」より 著者:海野十三
したと伝えられる。四宮理学士の絞殺も同一手段で行われたのであったが、学士が女史の
犯跡を握っていたので、已むを得ず殺害したものらしい。女史が僕にきかせた釦の話は、....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
ったのです。犯人は色をかえて探したことでしょう。注意深い彼に似合わしからぬ立派な
犯跡をのこすことになるのでネ。ところが御覧のとおりダイヤルは受信機の下に転げこみ....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
いと知った彼等は、お互に相手の隙を覘い合った。だが第三の惨劇で、いよいよこれ迄の
犯跡が曝露しそうになったのをみてとった彼等二人は、朝の太陽が東の地平線から顔を出....
「蠅男」より 著者:海野十三
中に住んでいるとは誰が信じようか。しかも帆村は出鱈目をいっているのではない。彼は
犯跡から精しく正しく調べあげて間違いのない答を出したのだ。ああ稀代の奇怪! 蠅男....
「灯台鬼」より 著者:大阪圭吉
斧を振るって看守の頭へ打ち下ろす。そして自分の犯した恐ろしい罪に戸惑いながらも、
犯跡を晦ますために暴れ石のからくりを弄する……そうだ、これはまた、前から組み立て....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
事の二人が、北多摩軍配河原の寂光庵に到着していて、まさにそこで、疑う方なく菩薩の
犯跡を留めている二つの屍体に直面したのだった。それが恰度、爐中さながらにうだり切....
「キド効果」より 著者:海野十三
刑し、永年の癌であった彼等一味の、のさばり加減を撓める必要があった。 ところで
犯跡を調べるということになると係官はハタと当惑しないわけにゆかなくなった。それと....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
うか。」 「無論、※の仕業です。」と、市郎は歯噛をした。 「顔の皮を剥いだのは、
犯跡を晦ます為でしょうか。」 「そんなことかも知れませんな。」 巡査は首肯いて....