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「状袋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

状袋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
日《おおみそか》の夜 木村様 葉より」 葉子はそれを日本|風《ふう》の状袋《じょうぶくろ》に収めて、毛筆で器用に表記を書いた。書き終わると急にいらいら....
親子」より 著者:有島武郎
父は開墾を委託する時に矢部と取り交わした契約書を、「緊要書類」と朱書きした大きな状袋から取り出して、 「この契約書によると、成墾引継ぎのうえは全地積の三分の一を....
ネオン横丁殺人事件」より 著者:海野十三
は机をかきまわしていたが「あ、ありました、これです」 「どれどれ」大江山警部は、状袋に入った脅迫状というのを取り上げて、声を出してよんだ。 すぐネオン横丁から出....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
感じるなんて、何という幸福なことだろう。私は五年間に貰いためた労役の賃金の入った状袋をしっかりと握りながら、物珍らしげに、四辺を見廻したのだった。 そこへ一台....
自叙伝」より 著者:大杉栄
た。 ある日ふと父の机のひき出しを開けて見たら、「極秘」という字の印を押した、状袋が出て来た。封が切ってあるので僕はすぐ披いて見た。それは、当時の参謀本部の総....
紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
先づは御返事まで※々不一 烏水大兄 九日花袋 半紙一枚に、墨筆で書いてある。状袋の裏には、牛込区若松町百卅七田山花袋とある。文中の『大日本地誌』は、山崎直方....
風流仏」より 著者:幸田露伴
を顕したけれと、無理なる願をも神前に歎き聞え候と、愚痴の数々まで記して丈夫そうな状袋を択み、封じ目油断なく、幾度か打かえし/\見て、印紙正しく張り付、漸く差し出....
松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
通はお蘭の方へも右の如く細々と認めて、封じ目を固くして店の硯箱の上の引出に半切や状袋を入れる間へ※んで、母が時々半切や状袋を出すから、此処へ入れて置けば屹度目に....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
がなあ。」 それから半月ほど経って、向田大尉から支店長にあてた郵便が到着した。状袋には単に向田とばかりで、その住所番地は書いてなかったが、消印が東京であること....
有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
が七十五銭で買い取って、あくる朝すぐに包丁を入れると、その鯔の腹のなかから手紙の状袋が出た。もちろん状袋は濡れていたが女文字で○之助様、ふでよりというだけは明ら....
火薬庫」より 著者:岡本綺堂
がなあ。」 それから半月ほど経って、向田大尉から支店長にあてた郵便が到着した。状袋には単に向田とばかりで、その住所番地は書いてなかったが、消印が東京であること....
停車場の少女」より 著者:岡本綺堂
かしげていました。わたくしにあてた継子さんの手紙は、もうすっかり書いてしまって、状袋に入れたままで食卓の上に置いてありました。」....
地上」より 著者:島田清次郎
彼の靴先に白いものがかかった。彼は何気なく取り上げてみた。「吉倉和歌子様」とその状袋の表紙には書かれてあった。裏を見ると「大河平一郎」 「四年の生徒の筈だが――....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
たが、 『実に名算じゃ』と高声に云った。そしてなお一通の単簡な手紙を書き、それを状袋に入れた。ルパンは代議士が最前の引算の紙の傍へ手紙を立てかけたので、再び覗い....
火を点ず」より 著者:小川未明
小さな家が幾軒もあって、家の中には竹ぐしを造ったり、つまようじを削ったり、中には状袋をはったりしている男も、女もあった。それでなければ、一|日外に出て圃で働いて....