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狂喜
「狂喜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狂喜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
マスクの下には、若い男の、苦悶にみちた死顔があった。 印袢纏は、奪ったマスクに
狂喜して、自分の顔に充てたがどうしたものか、その場に昏倒してしまった。髯男は、す....
「赤外線男」より 著者:海野十三
暗闇と思うところでも、ハッキリ視える。――この異常な感覚を自覚したときのダリアの
狂喜ぶりは、大変なものだったろう。しかしその
狂喜は、同時に彼女の破滅を予約したも....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
りて本日より出社。 ◯小川得一氏、ウラジオに健在なりと自宅へ往復ハガキ来る。家族
狂喜。さりもありぬべし。 六月四日 ◯四ヶ月ほどこの日記をつけずに暮したが、こ....
「地球盗難」より 著者:海野十三
はなかった。 「さあ、自由になったぞ!」 大隅学士は床上に立ち上ることができて
狂喜した。彼は珍らしそうに、辺りを見廻した。理学を専攻している彼にとって、この部....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
「こういう貴重な告白書が缶詰の中に入って届けられたものですから、鶴彌氏としては
狂喜して、早速それをその場で火をつけて焼き捨てたのですが――まさか自分の書いたそ....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
衣が、壁にかかっている。私はそのポケットを探した。一束の鍵が、手にさわった。私は
狂喜した。それこそ、あの人造人間の指揮塔の扉の鍵だったのである。私はニーナの手を....
「独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
、ビッグ・ニュースとして全世界を震駭し、奮わざること久しきイギリス軍も勇気百倍、
狂喜乱舞いたしますよ」 「
狂喜乱舞するかな。それはどうかと思う」 「いや、
狂喜乱....
「不沈軍艦の見本」より 著者:海野十三
と、博士は例によって、至極事もなげに言ってのける。 「えええッ」 と、仰天し、
狂喜したのは、かの特使であった。 「本当でございますか、それは……あのう、十六吋....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
が白い泡をたてて沸騰し、もうもうと白煙が天井の方まで立昇った。雪子はそれを見ると
狂喜してコップを眼よりも上に高くさしあげ、 「ああ、ついにあたしは、元の世界へか....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
――」 万吉郎は悦びのあまり、男の手をとってひき起し砂利場の上で共に抱きあって
狂喜乱舞したとは、莫迦莫迦しいほどの悦び方だ。 「さあ君、僕と一緒にくるんだ。君....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
もし昼間であったら、飛行島の乗組員たちは、手のまい足のふむところをしらないほど、
狂喜乱舞したことだろう。 だが、昼間の航行は、絶対に禁物であった。そんなことを....
「流線間諜」より 著者:海野十三
なアラスカの突端が鼻を突合したように迫っていた。そして、何気なくそこを見ると彼を
狂喜させるようなものが目についた。 「ああ。もう一つの方は、向うから転げこんで来....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
◇ 昔はまた役者の簪とか、紋印がしてある扇子や櫛などを身に飾って
狂喜したものだ。で役者の方でも、狂言に因んだ物を娘たちに頒って人気を集めたもので....
「取舵」より 著者:泉鏡花
す! と乗客は割るるがごとくに響動きぬ。 観音丸は直江津に安着せるなり。乗客は
狂喜の声を揚げて、甲板の上に躍れり。拍手は夥しく、観音丸万歳! 船長万歳! 乗合....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
敵を攻撃してこれを撃破し、再び西方に向う前進を部署した。 しかるにデゴ戦闘後に
狂喜した仏兵は、数日の間甚だ不充分なる給養であったため掠奪を始め、全く警戒を怠っ....