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「独りぼっち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

独りぼっちの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
無名作家の日記」より 著者:菊池寛
。しかるに俺は、山野が手紙の中にあれほど軽蔑した「文学研究」を唯一の本領として、独りぼっちで、捨てられているのだ。 俺は、山野や桑田が俺を同人から除外したにし....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
なものですが――」 「そうです、ねえ」と、僕の妻は最終の責任を感じて、異境の空に独りぼっちの寂しさをおぼえた。僕は、出発の当時、井筒屋の主人に、すぐ、僕が出直し....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
笑っている女、賑やかを通り越して騒々しい位であるが、そのなかで酒も飲まず、しかも独りぼっちの若い記者は唯ぼんやりと坐っているのである。隣りの老人にも連れはない。....
友人」より 著者:上村松園
私にはこれという友人がなく、つきあいらしい交際もしたことがない。 昔から独りぼっちといった感じである。 女の人で当時絵を進んでやるという人もほとんどと....
春がくる前」より 著者:小川未明
色の空をあちらへと、町の方をさして姿を消してしまったのであります。 また、木は独りぼっちとなりました。 どこを見ても真っ白な雪が積もっていました。そして、絶....
木に上った子供」より 著者:小川未明
さんにつれられて、遊びにいったりするのを見ると、辰吉は、自分ばかりは、どうして、独りぼっちなのであろうと悲しく思いました。 「おばあさん、僕のお母さんは、どうし....
ふるさとの林の歌」より 著者:小川未明
か私をかわいがってください。」と、小鳥はいいました。 「私は、兄弟も、姉妹もない独りぼっちなのです。毎日、この林の中をさまよって、独りでさびしく歌っています。」....
青い星の国へ」より 著者:小川未明
がきかれ、そして、らんの花など咲いていたからです。 いつも快活で、そして、また独りぼっちに自分を感じた年子は、しばらく、柔らかな腰掛けにからだを投げて、うっと....
曠野」より 著者:小川未明
ければならない。松の木は、はじめて不思議な力を感じました。もう、これからおれは、独りぼっちと歎くまいと思いました。 「力強く風に向かって戦おう。そして、慕い寄る....
あるまりの一生」より 著者:小川未明
まりは、子供たちといっしょになっていた時分が、やはり恋しかったのです。そして、独りぼっちとなり、やがて、みんなから忘れられてしまうと考えると、もうじっとしてい....
青いボタン」より 著者:小川未明
悪口をいうようなものもありませんでした。 だんだん日がたつと、こんどは反対に、独りぼっちの女の子を、みんなして、悪口をいったり、わざと仲間はずれにしたりして、....
大きなかしの木」より 著者:小川未明
、花の上に止まったり、葉蔭に隠れたりして、平和に眠っていました。また、かしの木が独りぼっちで、いつものごとく寂しそうに黙って眠っていました。 星は、平常孤独で....
海からきた使い」より 著者:小川未明
「この世界には、わたしの家というものはないのでございます。わたしは、まったくの独りぼっちで、今日はこの町、明日はあちらの村というふうに歩いています……。」と、....
蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
て、武雄様のお気にさわり私がお暇にでもなったら、それこそ綾子様は誰一人味方のない独りぼっちにおなりになりますから』 『そんな理とは知らずに――。ごぶさたをしてす....
機密の魅惑」より 著者:大倉燁子
ましたから、どうぞしばらく御滞在なすって頂戴な。お力になって下さる方もないし、私独りぼっちでほんとにどうしていいか分らないんですの』 すっかり意気地なくなって....