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独創
「独創〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
独創の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
作らんとするものの彼自身を恥ずるのは罪悪である。彼自身を恥ずる心の上には如何なる
独創の芽も生えたことはない。
又
百足《むかで》 ちっとは足でも歩い....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
とができなかった。しかしどこか独自なところがあって、平生の話の中にも、その着想の
独創的なのに、我々は手を拍《う》って驚くことがよくあった。晩年にはよく父は「自分....
「星座」より 著者:有島武郎
奇行の多い一人の暴れ者として教師からも同窓からも取り扱われ、勉強はするが、さして
独創的なところのない青年として見られているのを知っていた。彼は何んとなくその中に....
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
の兜《かぶと》の錣《しころ》を、比較を間違えず写生することも出来た。だが、自分の
独創で何か一枚画を描いてみようとなるとそれは出来なかった。 主人は父の邸《やし....
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
の時間のうちに改良されるか、または新設計された。そしてこの時間がすぎると、あとは
独創力を要しない労働に従事するか、または遊び、あるいは眠るのであった。十八時の音....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ばならぬのだ。 × 権力と輿論とは智的生活の所産である。権威と
独創とは本能的生活の所産である。そして現世では、いつでも前者が後者を圧倒する。 ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
と地を造りまたその血から大洋を造ったというのである。しかし、ここで北国民は一つの
独創的な変更を加えている。すなわち、イューメルの五体が生命あるもののよりどころと....
「階段」より 著者:海野十三
ない性質までがありありと映ることを発見したのだ。実は跫音と人間の性質の研究は僕の
独創ではなく、第十九世紀に英国のアイルランドに住んでいたマリー・ケンシントンとい....
「食魔」より 著者:岡本かの子
それも今のものそっくりの模倣じゃいかんよ。何か自分の工風を加えて、――料理だって
独創が肝心だ」 まだ中に蔬菜が残っている紙袋をお絹の前の台俎板へ抛り出した。 ....
「雷同性に富む現代女流画家」より 著者:上村松園
ているのであります。現代の若い作家がそんな浮いた心で絵かきになったものか、とんと
独創に閃く作品は見ることは出来ません。文展に第二回第三回と美人画が出れば、その後....
「昔のことなど」より 著者:上村松園
など、盛んに古画研究をやっていられました。それでその描かれるものが何処か若々しい
独創的なところがありました。そんな頃楳嶺先生が「近頃棲鳳は妙な絵を描き出しよって....
「仲々死なぬ彼奴」より 著者:海野十三
も、実に管々しい毒物には相違なかったけれども、それを実行した先輩も少くないので、
独創を尊ぶ喜助の満足を得ることは出来なかった。それでは、毒草ストロファンツスを使....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
の文章に往々多少の露臭があるのはこれがためであろうが、そこが在来の文章型を破った
独創の貴とさである。美妙のは花やかにコッテリして故とらしい厭味のある欧文の模倣に....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
に対する御理解の深さに対して人々は渇仰するのであります。御理解の深さというよりは
独創の御卓見と言った方が当っているのであります。つまり仏教に対する御実力でありま....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が世界に於ける恐らく最初の意見ではないだろうか。果して然りとせば今日までほとんど
独創的意見を見ない我が軍事界のため一つの誇りと言うべきである。 古代の密集集団....