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狸爺
「狸爺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
狸爺の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
、出版界の破廉恥漢、汝に良心ありやと、曾て同業者会で罵られた事もあるノロマならぬ
狸爺、例の「果然満天下の熱狂的歓迎」とか「予約者殺到期日切迫」などと諸新聞紙上に....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
あるが、これを今日の皮肉極わまる歴史家どもに云わせると、「なあにそれも家康という
狸爺のお芝居さ。勝頼の首級をいただいたところで別に資本がかかるのではなし、ホロリ....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
はないわ」 「御尤もなる仰せ……」 といったが、虎松は肚の中で、(チェーッこの
狸爺め……)と呶鳴っていた。 「これにてそちも身が軽くなったことじゃろう。この上....
「倩娘」より 著者:田中貢太郎
いぞ、と、宙はまた伯父の心理状態を考えて見た。 ……やっぱりとぼけているんだ、
狸爺だと、宙は眼の前に醜悪な伯父の姿が立っているような気がした。彼の心は憎悪に燃....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
の人間なんです! 皆さん、どうか僕の癇癪を許してください。しかし僕は初めからこの
狸爺が、ただ不体裁な空騒ぎのために、皆さん御一同をここへ呼んだのだってことは、ち....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
「私はある方に頼まれているのだ」 「はて誰かな? 家康かな?」 「いいや違う。
狸爺ではない」 「およそ解った、秀次だろう?」 「誰でもいい。云うことは出来ぬ」....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
とは申しませぬ、たった今川ン中へ引越しますと謂うたらば。 差配さん苦笑をして、
狸爺め、濁酒に喰い酔って、千鳥足で帰って来たとて、桟橋を踏外そうという風かい。溝....
「線香花火」より 著者:中谷宇吉郎
や“Tirigiku” Funken が欧羅巴迄も通用することと相成り、曙町の
狸爺、一人でニヤニヤしている姿を御想像被下度候。....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
対に表面に立たない、それが彼を救ってくれたと云ってもよかった。 口の悪い人は、
狸爺だの、剣劇の名人だのと云った。それはずるくって、立ち廻わりが上手だという意味....