猛ぶ[語句情報] » 猛ぶ

「猛ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猛ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
胸を撫でながら、再びムク犬の傍へ寄って来ました。俄然として醒《さ》めたムク犬の勇猛ぶりは、確かにこの犬殺しどもの胆《たん》を奪うに充分でありました。けれどもその....
私本太平記」より 著者:吉川英治
な」 血をみたのである。 坂東者の中に眠っていたものが、 「うぬっ」 吠え猛ぶやいな、 「通すな、一匹も」 「ここ通しては、足利党の名折れだぞ。まして大殿....
私本太平記」より 著者:吉川英治
すな」 太刀は撲りかかった。伝次は振り廻す。或いは飛躍し、或いは追ッかけ合って猛ぶ。白い角を持ちあった三獣の影が跳び交わしているのに似ている。 ついに、その....
私本太平記」より 著者:吉川英治
本庄鬼六もつい見惚れた。 が。われに返ると、とつぜん、六波羅検断所の白洲で猛ぶような地声に変った。 「幾ツだと訊いておるのになぜ答えん。何事も素直にいわぬ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
つく。犬のまねして、けんけんと啼き狂う。女は女を忘れ、少年は少年の含羞もなく荒れ猛ぶ。 「咬まれると、咬まれた者へ、犬神がのりうつるぞ。ぶっ殺すしか癒すみちはな....