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「猛威〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猛威の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
第五氷河期」より 著者:海野十三
、一頭の白熊さえ棲息していることを許されなかったからだ。大死滅だ。生物は、自然の猛威の前に、すっかりひれ伏してしまったのだ。 生物の絶滅! もしも地球の外部....
最終戦争論」より 著者:石原莞爾
もし殺人光線、殺人電波その他の恐るべき新兵器が数千、数万キロメートルの距離に猛威をほしいままにし得るに至ったならば、航空機が兵器としての絶対性を失い、空軍建....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
丁にも、暑さに脳髄を変にさせた犠牲者が発生したという騒ぎだった。夜に入ると流石に猛威をふるった炎暑も次第にうすらぎ、帝都の人々は、ただもうグッタリとして涼を求め....
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
ろって父娘二人水泳場へ寝泊りである。 駸々と水泳場も住居をも追い流す都会文化の猛威を、一面灰色の焔の屋根瓦に感じて、小初は心の髄にまで怯えを持ったが、しかしし....
姉川合戦」より 著者:菊池寛
嫡子久蔵(十六歳)を初め百余人撃たれて、敗走した。二番|側え池田勝三郎も丹波守の猛威に討靡けられて敗走した。 『太閤記』によると第三陣の木下秀吉が奮戦して丹波守....
今昔ばなし抱合兵団」より 著者:海野十三
潜ったと申して居りました。その当時は、地上や空には恐竜などの恐ろしく大きな動物が猛威をふるい、地底深くには大土竜(それが退化して今日残っているのが例のもぐらもち....
怪塔王」より 著者:海野十三
いくたびか波浪にばっさりと呑まれそうです。人力ではどうすることもできない自然力の猛威です。 それでもわが小浜兵曹長は、飛びつづけました。それは二時間半というな....
肝臓先生」より 著者:坂口安吾
健康保険報酬請求書が一枚もないのではないかと憂えております。流行性肝臓炎がかくも猛威を逞うしている時に、これに適当した治療が行われていないことは、病人のため、国....
貞操問答」より 著者:菊池寛
しみ入る気味のわるさ。もう、落葉松の林径に出ているのであったけれど、雨はますます猛威をたくましくして、落葉松の梢は風に吹き折られそうに、アカシヤは気味わるいほど....
南極の怪事」より 著者:押川春浪
のごとく意外なる光景を見し事なし、定めて甲板上には船員の死屍散乱し、海賊等はなお猛威を振いおる事と思いしに、余の予想はまったく反せり、甲板上は寂寞としてほとんど....
赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
ワルツが大変なものなのだ。最も古風で正式で、欧米の杜交界に於てホックストロットが猛威を逞しゅうせずワルツが全盛を極めていた頃に、そのワルツ界の王座を占めていたボ....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
。赤道もそれほど遠くではなく、帆は夏三伏のような暑気の風をはらむ。日落ちて暑さの猛威もようやくおとろえ、風は一転して夕暮れの涼をともなう。月のもと船は南に進み、....
ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
何故か、頭の中の歯車の一つがたえず不規則に動き廻り、私を狂わせずにはおかないと、猛威をふるう。 今朝いつもよりは少し早く、微風にのって静かに流れて行く靄の潮流....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
ている。これらもまた死亡率を多からしめた原因の一つになっているであろう。しばしば猛威を逞しゅうした他の流行病についても、予防の方法を知らなかったが為に、死なずと....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る事多く、戦場ではほとんど盲唖である。沈着かつよく準備せられた軍隊に対しては左程猛威を逞しゅうし得るものではない。殊に考うべきことは対戦車火器の準備は戦車の準備....