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「猛牛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猛牛の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
の檻を開いた。猪は牙を噛んで突進した。 尚、いくつかの檻があった。土佐犬の檻、猛牛の檻、そうして、どうして手に入れたものか、一つの檻には豹がいた。しかも雌雄の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
田二等水兵は、どうなるであろうか。 このときわが勇士の様子をみるなれば、彼は、猛牛のごとき敵の下士官とがっちり組みあったまま、一、二、三、四としずかに呼吸をか....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ラガ公爵所有の牧場出身にして、父は、かつて名闘牛士ドン・リイヴァスを角にかけたる猛牛|銅鉄王七世、母なる牛は――。」 と言ったぐあいに、「牛量いくら、牛長――....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
うも雑然として締りがない。やっている連中を見ると、だらしなく参るのや、勢いこんで猛牛の如く荒《あば》れ廻るのや、先後の順も、上下の区別も血迷ってしまっているのが....
闘牛」より 著者:野上豊一郎
るが、老ベルモンテは此の間イタリアからチアノ伯が訪問した時、老躯を提げて唯一人で猛牛に立ち向い、すべての役を一人で演じて仕止めた。今度サン・セバスティアンに来る....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。 多久家の当主は多久|駒守、当年八十三という老人だ。彼は壮年のころ、怒り狂う猛牛の角をつかんで、後へ退くどころか牛をジリジリ押しつけたという程の豪傑であった....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ルススとはシエンキエイッチ作「何処に行く」の中に出て来る巨人で、暴帝ネロの眼前で猛牛を圧殺して姫君を救うというその面影に彼が似ているというのであった。 私はウ....
越後の闘牛」より 著者:佐藤垢石
らぬ危急の状景を示してきたので、小文吾は矢庭に闘牛場へ飛び下りた。そして荒れ狂う猛牛の間へ分け入り、むんずと両獣の角を、右手と左手に掴んで、えいとばかりに引き分....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
名を聞いただけでも、気の弱い牛ならば貧血を起こそうという慓悍《ひょうかん》無比の猛牛ぞろい、なかにも、マルセーユ代表のヘルキュレスというのは、当年満三歳の血気盛....
墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
然、犬のことに移りました。ペリッは生まれた国では、牛犬といって、この犬一匹いれば猛牛二頭を倒すと、昔からいわれているのだそうでした。元々はコリー同様、牧羊犬なの....
三国志」より 著者:吉川英治
身に矢をうけて空しく死ぬよりまだ増しだぞ」 残る面々をうち励まして、わうっと、猛牛が火を負って狂い奔るように、馬超はふたたび橋上を馳け出した。 「つづけ」 「....
三国志」より 著者:吉川英治
の先手となって※軍へ近づいたのである。――と見るや越吉元帥の中軍は、例の鉄車隊を猛牛の如く押しすすめ、姜維の勢を席巻せんとして来た。 姜維の勢は、引っ返し、ま....