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猟人
「猟人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
猟人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
に英語の小説などを貸した。彼は四学年を卒業した時、こう言う借りものの小説の中に「
猟人日記」の英訳を見つけ、歓喜して読んだことを覚えている。が、「教育上の責任」は....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
僕は西川と同級だったために少なからず啓発を受けた。中学の四年か五年の時に英訳の「
猟人日記」だの「サッフォオ」だのを読みかじったのは、西川なしにはできなかったであ....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
師に過ぎぬのを発見するのは苦い味だ。私は自分の心を沙漠の砂の中に眼だけを埋めて、
猟人から己れの姿を隠し終せたと信ずる駝鳥のようにも思う。駝鳥が一つの機能の働きだ....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
う一人。 トむこうでも莞爾しました…… そこへ笠を深くかぶった、草鞋穿きの、
猟人体の大漢が、鉄砲の銃先へ浅葱の小旗を結えつけたのを肩にして、鉄の鎖をずらりと....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
四十代、ただ一度、芝の舞台で、この釣狐の一役を、その時は家元、先代の名人がアドの
猟人をば附合うてくれられた。それより中絶をしていますに因って、手馴れねば覚束ない....
「売春婦リゼット」より 著者:岡本かの子
館――即ち牢屋へ送り込まれるときには生鳥の鶉のように大事にされた。真に猟を愛する
猟人は獲ものを残酷に扱うものではない。そして彼女が鑑札を受けて大びらで稼ぎに出る....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
の文集、早稲田の時代史。 欧文のものを禁ぜられたのではなはだ困っているが、露は
猟人日記、独はゲーテ文集、この二つを幾度も繰返して読むつもりだ。
猟人日記の持主に....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
この城における単調な生活を破った。ある日、村の百姓のうちから選抜されたZ伯爵家の
猟人らが、最近にとなりの領地で殺人や窃盗をもって告訴されたジプシーの一団を捕縛し....
「寡婦」より 著者:秋田滋
垂れて、肋骨のうえに毛をぺッたりくッつけていた。身体にぴッたり合った年わかい女の
猟人たちの羅紗服には雨が透っていた。彼らはこうして、毎日夕がたになると、身心とも....
「兄妹」より 著者:岡本かの子
て風に微動する程にも感動しないだろう。(自然が人間に対する無関心はツルゲニエフの
猟人日記中、森で樵夫が倒れ、大木の下積みになりその大木が樵夫を殺す作を見てから兄....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
れたものだと感心する。 十四 山小屋の秋の一夜。私はツルゲネフの『
猟人日記』を思いうかべつつ、再び遭うことの難かるべきこの詩的の一夜を、楽しく過さ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
家も無し、学者も無かったらしい。現に今から百余年|前、天明年間に日向国の山中で、
猟人が獣を捕る為に張って置いた菟道弓というものに、人か獣か判らぬような怪物が懸っ....
「おおかみと人」より 著者:小川未明
す。冬になって雪が降ると、人々は、一人でこの路を通ることをおそれました。 村に
猟人のおじいさんが住んでいました。このおじいさんは、長年
猟人をしていまして、鉄砲....
「猟師と薬屋の話」より 著者:小川未明
、また、出直してこようと家へもどろうとしたのであります。 その途中で、知らない
猟人に出あいました。その
猟人もこれから山へ、くまを打ちにゆこうというのです。その....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
教えたものは何よりも先に「お竹倉」だったであろう。僕は中学を卒業する前に英訳の「
猟人日記」を拾い読みにしながら、何度も「お竹倉」の中の景色を――「とりかぶと」の....