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「猪武者〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

猪武者の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
四日間」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
で長い辛い行軍をして来て、我軍の攻撃に遭って防戦したのであろうが、味方は名に負う猪武者、英吉利仕込のパテント付のピーボヂーにもマルチニーにも怯ともせず、前へ前へ....
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
《いや》さ。すぐ、そんな風に木《こ》ッ片《ぱ》に火が点《つ》いたようになるのは、猪武者《いのししむしゃ》というものですよ。ほんとうに、雪之丞に、意趣返しをなさる....
火薬船」より 著者:海野十三
てくる。時に利のないときにも、かならず突破しなければならぬとおし出していくのは、猪武者だ、匹夫の勇だ。すすむを知って、しりぞくを知らないものは、真の勇士ではない....
くろがね天狗」より 著者:海野十三
の千田権四郎という武芸こそ家中第一の達人であるが、蛮勇そのもののようなむくつけき猪武者にお妙を取られた形とあって、センチメンタル派の半之丞は失意と憤懣やるせなく....
松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
だろう、腹からの車挽じゃアあるまい家は何処だい」 車「家は無えんで、ふてっくされ猪武者、取っただけは飲んでしまっても仲間の交際と云うものは妙なもんで、何うか斯う....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
才もあるから、天下の形勢を近藤よりは一層広く見ている、近藤のように幕府一点張りの猪武者《いのししむしゃ》ではない、これは勤王攘夷で行かなければ事は為《な》せない....
千世子」より 著者:宮本百合子
、たしかに」 「あぶなっかしいってどんな? ねえ貴方、そんなに私はあぶなっかしい猪武者なんでしょうか――」 「お阿母さんは案じていらっしゃるんですよ、貴方とお母....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
的反感の理由のほかになお、いくらか気がやわらいだ時にジルノルマン氏が呼んだように猪武者《いのししむしゃ》である父は、自分を愛していないと思い込んでいた。父が彼を....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の目を喜ばせるためなのか。だがそのラマルク将軍がいったいお前に何をしてくれたか。猪武者《いのししむしゃ》めが、向こう見ずめが! 死んだ者のために死ぬなんてなんの....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
なかなか強いそうです。自分に妻子がないから死ぬことは平気なもので、何とも思わずに猪武者で戦いをやるものですから、チベットでは坊主の暴れ者は仕方がないという評判さ....
武士道の山」より 著者:新渡戸稲造
り、軽微なる憤怒にもこれを試みんと欲する粗野漢、匹夫の徒なり。彼らはいわゆる「野猪武者」にして、戦時には軍隊の卒伍を成し、平時には社会の乱子たり。 更に歩を転....