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「獄屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

獄屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
はずです。」 「それにしても、ちと横暴すぎることが多いのでね。そうそう一度などは獄屋へ衣食を送る件《くだり》を書いたので、やはり五六行削られたことがありました。....
浜菊」より 著者:伊藤左千夫
てか、停車場では入場券まで買うて見送ってくれた。 予は柏崎停車場を離れて、殆ど獄屋を免れ出た感じがした。岡村が予に対した仕向けは、解ってるようで又|頗《すこぶ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
になっている。 何ゆえにそんな虫を祭るかというに、幾代か前の先祖が何かの連坐で獄屋につながれた。身におぼえの無い罪ではあるが、拷問の責め苦に堪えかねて、遂に服....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
の町に住む趙高という男は喧嘩を商売のようにしている暴れ者で、それがために幾たびか獄屋に入れられたが、彼は背中一面に毘沙門天の像を彫っているので、獄吏もその尊像を....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
のである。やがて士真は声を※しゅうして、自分の家来に指図した。 「あいつを縛って獄屋につなげ」 李は素直に引っ立てられて去ると、士真の顔色はまたやわらいで、今....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
たと答えると、その蛇に逢いながら無事であったのは怪しいというので、書生はひとまず獄屋につながれた。結局、彼も妖妄の徒であると認められて、死刑におこなわれることに....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、妖術をもって人を惑わす奴だ」 背を打たせること二十|杖の後、首枷手枷をかけて獄屋につながせ、明日かれを殺すことにしていると、その夜のうちに劉は消えるように逃....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
逮捕の役人が一人の賊を牽いて来て、これがすなわち我来也であると申し立てた。すぐに獄屋へ送って鞠問したが、彼は我来也でないと言い張るのである。なにぶんにも証拠とす....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
を誣い、条にたがい、法を犯した罪によって、かの牡丹燈を焚き捨てて、かれらを九泉の獄屋へ送るというのでありました。 急々如律令(悪魔払いの呪文)、もう寸刻の容赦....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
す。 あの、お許しは下さいませんか。ちっとの外出もなりませんか。 公子 (爽に)獄屋ではない、大自由、大自在な領分だ。歎くもの悲しむものは無論の事、僅少の憂あり....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
教えの個条)に違い、法を犯した罪によって、かの牡丹燈を焼き捨てて、かれらを九泉の獄屋へ送るというのであった。急急如律令、もう寸刻の容赦もない。この判決をうけた三....
とと屋禅譚」より 著者:岡本かの子
うに抽き立っていた。すべてが埃に塗れて汚らしく、肉慾で人を繋ぐグロテスクで残忍な獄屋の正体をありありと見せ付けられる感じがした。空だけが広く解放されていて、そこ....
明るき世界へ」より 著者:小川未明
たら、救いにきてはくれないかと、あてもないことを願った。三|人は、ついに丘の上の獄屋に入れられてしまった。そして、長い間、その獄屋のうちで月日を送ったのだ。たま....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
あります。悲しき場合には点されません。悲しきときばかり懐かしめる光ならば、それは獄屋の庇に洩れる燈盞であります。健康な社会の部屋の照らしにはなりません。いつ、い....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
したが、それも見あたらない。さりとて迂闊に放免するわけにも行かないので、そのまま獄屋につないで置くと、その囚人がある夜ひそかに獄卒にささやいた。 「わたくしは盗....