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「獅子身中の虫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

獅子身中の虫の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
キチガイ地獄」より 著者:夢野久作
伸ばしかけていた悪魔というのは、誰でもない。その生命の親様だったのです。谷山家の獅子身中の虫となって、私を半狂人になるまで苦しめ抜く計画を、冷静にめぐらしていた....
少年探偵長」より 著者:海野十三
しを……」 「黙れ!」 首領は大喝した。からだがいかりでブルブルふるえた。 「獅子身中の虫とは、机博士、おまえのことだ、おまえは盗人のようにわたしの部屋へしの....
「モダン猿蟹合戦」」より 著者:宮本百合子
はバカらしい。御免蒙りたいなどとは云わさない。この際戦争反対をとなえるような者は獅子身中の虫だと、やっつける。 みなさん。ブルジョア・地主は遠い満蒙へ兵士をく....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
天下の名君の如く騒ぐ奴の気が知れない。あれは謀叛人《むほんにん》だ、徳川にとって獅子身中の虫なのだ。あれは最初から宗家に平らかならざることがあって、池田光政あた....
丹下左膳」より 著者:林不忘
生源三郎、ふかく遺憾《いかん》に存じまする。早くより品川に到着しておりましたが、獅子身中の虫ともいいつべき、当道場内の一派の策動にさまたげられ、今日まで延引いた....
開運の鼓」より 著者:国枝史郎
謀者として逸り立つ旗本八万騎を鎮撫しなければならなかった。彼は官軍に内通している獅子身中の虫と見られ、ある夜のごときは数十人の兵にその身辺を取りまかれ鉄砲の筒口....
大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
は、その安房守の遣り口を、手ぬるいと攻撃するばかりでなく、徳川を売って官軍に従く獅子身中の虫だと云って、暗殺しようとさえ企てた。 それを避けなければならなかっ....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
、京師妖巫の逮捕などに、明察を揮われた先生の眼も、今はすっかり眩んでいるらしい。獅子身中の虫をさえ、観破することさえお出来なさらない。では……」 と呟くと悄然....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
った。 (恋人が盗人とは! それも尋常の盗人ではない、お館を破滅に導こうとする、獅子身中の虫のような盗人なのだ!) 見るに忍びないというような眼付をして、主税....
二重人格者」より 著者:小酒井不木
い。 「委細承知……はァはァ」 これが彼の、人によばれた時の返事であった。 「獅子身中の虫とはおのれが事……」 これは彼が弟を折檻する時の言葉であった。 ....
天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
仙太、聞くな、斬れ! そいつを斬れ! なぜ斬らぬ! 斬らんか! 利根の甚伍左、獅子身中の虫だ、奸賊、斬らんか、仙太っ! 仙太 オウッ! と叫んで本当に斬る気....
三枚続」より 著者:泉鏡花
「私あお嬢さん、あなたに取っちゃあ敵でございます。へい、とんでもない、謂わばその獅子身中の虫と謂うんで、こんな分らずやで何にも存じませんもんですから、愛吉々々と....
斬られの仙太」より 著者:三好十郎
! 仙太、聞くな、斬れ! そいつを斬れ! なぜ斬らぬ! 斬らんか! 利根の甚伍左獅子身中の虫だ。奸賊、斬らんか、仙太っ! 仙太 オウッ! (と叫んで本当に斬る気....