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玉
「玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
たに腰を卸しながら、余念もなく笛を吹いていますと、たちまち自分の目の前へ、青い勾
玉《まがたま》を沢山ぶらさげた、足の一本しかない大男が現れて、
「お前は仲々笛が....
「影」より 著者:芥川竜之介
来た。白天鵞絨《しろびろうど》の蓋を明けると、一つには真珠の、他の一つには土耳古
玉《トルコだま》の指環がはいっている。
「久米《くめ》さんに野村《のむら》さん。....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
な男女の一群《ひとむれ》だった。彼等は皆｜頸《くび》のまわりに、緒《お》にぬいた
玉を飾りながら、愉快そうに笑い興じていた。内陣に群がった無数の鶏は、彼等の姿がは....
「河童」より 著者:芥川竜之介
テエブルを見守っていました。それからしばらくしてこう答えました。
「あすこにある
玉子焼きはなんと言っても、恋愛などよりも衛生的だからね。」
六
実際また河....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
いだ》に、ちらめくような気がするが、確かにそうかどうか判然しない。現に一度なぞは
玉のような顔が、ちらりとそこに見えたように思う。が、急にふり返ると、やはりただ幕....
「子供の病気」より 著者:芥川竜之介
》や撫子《なでしこ》が五六本、洗面器の水に浸《ひた》されていた。病室の中の電燈の
玉に風呂敷か何か懸っていたから、顔も見えないほど薄暗かった。そこに妻や妻の母は多....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
ぶら御歩きになっていらっしゃいました。池の中に咲いている蓮《はす》の花は、みんな
玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色《きんいろ》の蕊《ずい》からは、何とも云....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
しその顔は蒼《あお》ざめたり、また血の色を漲《みなぎ》らせたりした。と同時に汗の
玉も、つぶつぶ顔にたまり出した。孫七は今心の眼に、彼の霊魂《アニマ》を見ているの....
「女」より 著者:芥川竜之介
っている蜘蛛の姿を照らした。灰色の繻子《しゅす》に酷似《こくじ》した腹、黒い南京
玉《ナンキンだま》を想わせる眼、それから癩《らい》を病んだような、醜い節々《ふし....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
の女の一人です。その女は二人の顔を見るなり、今しがた「ふ」の字軒の屋根の上を火の
玉が飛んで行ったと言いました。すると半之丞は大真面目《おおまじめ》に「あれは今お....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
なめらかさと暖かさとを持っているように思われるのである。
海の水は、たとえば碧
玉《ジャスパア》の色のようにあまりに重く緑を凝らしている。といって潮の満干《みち....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
ろんだまま、糊《のり》の強い宿の湯帷子《ゆかた》の袖に近眼鏡《きんがんきょう》の
玉を拭っていた。仕事と言うのは僕等の雑誌へ毎月何か書かなければならぬ、その創作の....
「運」より 著者:芥川竜之介
げ》なく塔の奥へ行って見ると、どうでございましょう。綾や絹は愚《おろか》な事、珠
玉とか砂金《さきん》とか云う金目《かねめ》の物が、皮匣《かわご》に幾つともなく、....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
びかせてゆくのを見ると、貧乏神が地上におりてきたのか、あるいは、どこかの案山子が
玉蜀黍の畑から逃げだしてきたのかとまちがえるかもしれない。 彼の学校は低い建物....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
燃え上った十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の最後に落ちる
玉となって消えた夢野久作、その火華は、今十巻の全集となって、世に出ようとしている....