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王事
「王事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
王事の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
て、御本家水戸殿においては、義公様以来、夙に尊王のお志深く、烈公様にも、いろいろ
王事に尽されもしたことは、世間周知のことでござります。しかるに、水戸殿とは同系同....
「運命」より 著者:幸田露伴
文武皆|倶に降って燕王を迎う。 史を按じて兵馬の事を記す、筆墨も亦倦みたり。燕
王事を挙げてより四年、遂に其志を得たり。天意か、人望か、数か、勢か、将又理の応に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
ある、かつ、国内もまだ定まらない上に、海外万国交際の大事である、上下協力して共に
王事に勤労せよ、現時の急務は活眼を開いて従前の弊習を脱するにあると心得よ、とも告....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、三輪田元綱は大学|少丞であった。婦人ながらに国学者の運動に加わって文久年代から
王事に奔走した伊那伴野村出身の松尾多勢子の名もその参列者の中に見いだされた。香蔵....
「弟子」より 著者:中島敦
《こういんしょうよう》という者が呉の師を追うたが、同乗の王子|棄疾《きしつ》に「
王事なり。子、弓を手にして可なり。」といわれて始めて弓を執り、「子、これを射よ。....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
坐せしめ食を供うるを、仙人食い終って偈《げ》を説き、呪願して飛び去った。しかるに
王事故あって他行するに臨み、この仙人気短ければ、王同然に給事|篤《あつ》くする者....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
とらせたり、その後ほどを経て起こったところの、山県大弐、藤井右門の、同じような勤
王事件に際して、これも将監武元に策して苛酷な辛辣な処置をとらせた。
幕府方にと....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
だ一死を以て、天下に先んずるのだ」
「まず、奸賊を倒して、吾が藩国を浄め、次に、
王事に任じて、皇運の挽回に従うべし。益満、舞えっ、益満」
益満は、柱に凭れて、....
「秋の筑波山」より 著者:大町桂月
りき。其父宗広は建武中興に与つて大いに功ありて、勤王に始終したりき。親朝父と共に
王事につくしたり。宗広死するに臨みて、必ず賊を滅せよとさへ遺言したり。親房の子顕....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
山寺、伯耆の大社、越前の平泉寺――この地方四大社寺へたいしても、一朝のさいには、
王事に協力あるべしと、懇諭の密勅がくだされることになったという。 「その密使とし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
一の大不覚人というべきだ。かんべんしてくれい」 「なんの頼隆は悔いません。元々、
王事のためなればこそ起ったのでしょう。私とて、けちな功名心ぐらいなら、あの愛しい....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
その祖先が謀反人であったということを意識したがために、その償いとして維新の際特に
王事に竭し、小藩ながら伯爵を贏ちえたのだとの説をも聞いております。はたしてそれが....