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「珍妙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

珍妙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
査と間違えられる気遣いもなく、髯将軍は盆踊りの親方らしき若者と交渉の上、首尾よく珍妙な踊りを二、三枚撮影したが、夜中《やちゅう》の事とて不意に閃電《せんでん》の....
猿飛佐助」より 著者:織田作之助
ている旨答えると、 「日の下にあって、最も聰明にして怖しき毒蛇をくらうとは、近頃珍妙じゃ。殊に蝮蛇の頭肉は猛毒を含みて、熊掌駝蹄にも優る天下の珍味」 と、はや....
鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
が高い。 そこで田鍋の部下二名が台の代りになり、帆村と課長を肩車に乗せた。この珍妙《ちんみょう》な形でもって、透間《すきま》を通して窓の中を覗いた。 カーテ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
大食堂の異風景 その翌日の大歓迎会は、まったくすばらしいものであった。また珍妙なものでもあった。 テッド隊長以下三百名にちかい隊員全部が、この町の大宴会....
金属人間」より 著者:海野十三
いてお話しなくてはならない。それというのが、まことに前代未聞《ぜんだいみもん》の珍妙なる事件がふってわいたのである。 東京も、中心をはなれた都の西北|早稲田《....
超人間X号」より 著者:海野十三
いう危急存亡《ききゅうそんぼう》の時でなかったら、それは吹きだしたくなるような、珍妙《ちんみょう》な光景であったろう。何しろ、女学生みたいな若い娘が大の男の裸の....
火星兵団」より 著者:海野十三
、いよいよ大きくなった。 『モロー彗星対策相談所』とか、『延寿相談所』などという珍妙な看板が、どこの都会にも、十や十五はあらわれた。 人々の中に、何とかしてこ....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
読みとりまする。 (目がねをかける) ははん、なるほど、いや、わらわせる。珍妙ふしぎ、お目にかけたい。 カルタの殿方、ずらりとならんで、 お行儀のいい、ハ....
」より 著者:織田作之助
い話はござらぬか。そう言って自分から語りだしたのは、近ごろ京の町に見た人形という珍妙なる強請が流行っているそうな、人形を使って因縁をつけるのだが、あれは文楽のか....
四月馬鹿」より 著者:織田作之助
武田さんは、戦争前の武田さんそのままであった。悪童帰省すという感じであった。何か珍妙なデマを飛ばしたくてうずうずしているようだった。 案の定東京へ帰って間もな....
」より 著者:織田作之助
には社会主義の思想を抱いている者が多いから、丸刈りを強制したのかも知れないという珍妙な想像をして、ひそかに吹きだした。しかし、私は髪こそ長かったが、社会主義の思....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
た事もない珍奇な物ばかりだ。修繕方の三人が驚いて見ていると、博士は得意気にまず、珍妙な形をした人形の土器を出して、「これが、例のヒマラヤ山の後方から二十里ばかり....
アッタレーア・プリンケプス」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
、木みたいなかっこうのわらびが申しました。 「へん、伸びたが何ですかね! なんと珍妙なかっこうじゃありませんか! これこの私みたいにふとれたら、それこそ大したも....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
岳は早速買込んで神田今川橋の或る貸席で西洋音楽機械展覧会を開いた。今聞くと極めて珍妙な名称であるが、その頃は頗るハイカラに響いたので、当日はいわゆる文明開化の新....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
だ。 村の祭には、有名な太鼓が繰出した。ドドンコドンコドコ。その響きがまことに珍妙なのである。村の子供が東と西に分かれ、太鼓をかついで練り歩くけんか祭だ。チョ....