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「珍稀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

珍稀の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
機械」より 著者:横光利一
たちをひき附けていて怒ることも出来ない原因になっているということはこれは何という珍稀な構造の廻り方なのであろう。しかし、私はそんなことを軽部に聞かせてやっても仕....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
すべてが雑然と交り合っていた。彼の思想は物置場であり、ユダヤ人の古物店であって、珍稀な器物、高価な布、鉄|屑《くず》、襤褸《ぼろ》などが、同じ室の中に堆《うずた....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
世界の広さ」という言葉を繰返している。狭い国土の中に限られた経験だけから帰納して珍稀と思われるものの存在を否定してはいけないということを何遍となく唱えている。先....
空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
な音を立てて、この仕事も終った。彼は立ち上ったが、手にしたものを見ると、はなはだ珍稀な台尻のついた、一種の鉄砲のようである。彼は銃尾を開いて何か装填し、そして遊....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
てございますよ」 「おゆうさんは、香が好きでな。日本中をはじめ、唐《から》朝鮮の珍稀《ちんき》な香炉をずいぶんと金にあかしてたくさん集めてもっておられたが、あの....
上海」より 著者:横光利一
の足と、蓮の実と、豚の油と、筍と。―― だが、お杉の頭には、辰江の絹の靴下が、珍稀な歓楽を詰めた袋のようにちらちらした。唇の紅の色が、特別な男の舌のように、秘....