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「珍談〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

珍談の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一夕話」より 著者:芥川竜之介
先生といっている。埋《う》まらない役まわりは僕一人さ。――」 「なるほど、これは珍談だな。――おい、君、こうなればもう今夜の会費は、そっくり君に持って貰《もら》....
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
ける瑣談は多くあるがいずれも俗界の常事、採録する程の事でもない、今後見聞した中に珍談奇事があれば後日『円本全滅記』刊行の時にでも記述する 釣られた予約者の多かっ....
ふもれすく」より 著者:辻潤
と同棲中僕のおふくろから少しばかり習い覚えた三絃をお供つきで復習にきたなどという珍談もある。僕のおふくろでも弟でも妹でもみんな野枝さんが好きなようだった。ただま....
あの時分」より 著者:国木田独歩
び法律科にいる血気の連中でした。私を見るや、政治科の鷹見が、 「窪田君、窪田君、珍談があるよ」と声を低く、「きのうから出ていない樋口が、どこからか鸚鵡を持って来....
十二支考」より 著者:南方熊楠
、これを射て中《あつ》れば蛇すなわち死す〉。日本人たるわれわれ何とも見当の付かぬ珍談だが何か鯨の潮吹《しおふき》の孔などから思い付いた捏造《ねつぞう》説でなかろ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
高木君へ報じたが、その後これについて、政友会の重鎮岡崎邦輔氏が、大いに感服された珍談がある。人を傭《やと》うて書き立ててもらおうにも銭がないから、不躾《ぶしつけ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ったから、第二章以下は改めて続出とし、ここに元本章の尻纏《しりまと》めに猴の尻の珍談を申し上げよう。 アリストテレスが夙《はや》く猴を有尾、無尾、狗頭の三類に....
十二支考」より 著者:南方熊楠
マの講釈から口を切って大喝采を博し居るから、閹鶏のついでに今一つキンダマに関する珍談を申そう。一一四七年頃生まれ七十四歳で歿したギラルズスの『イチネラリウム・カ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
三に、ぶたのもしき坊主とあるは頼みにならぬ坊主で豕に関係なし。僧と豕について次の珍談あり。 十六世紀にナヴァル女王マーゲリットが書いた『エプタメロン』三四譚に....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
、いつでも根絶することのできるものだと説明して、それを裏書きするようないろいろの珍談を持ちだして聞かせてくれた。ところが後日、専門の医者から、それはけっしてお芝....
風波」より 著者:井上紅梅
入城したが、家内はいつも薄闇かった。 村人は大抵廻避して彼が城内から持って来た珍談を聞きに来ようともしなかった。七斤ねえさんはいい機嫌になっていられない。いつ....
わが寄席青春録」より 著者:正岡容
旅芝居ではいかなる劇中へも必らず義経が登場しては、お客さまを満足させたというあの珍談を宛らである。 しかも、北海道の義経の方は、芝居の筋にはかけかまいなく、た....
早耳三次捕物聞書」より 著者:林不忘
カ国の聯合艦隊が下関を砲撃するなど、とかく人心が動揺している。したがってなかなか珍談があるなかにも、悪いやつらが腕に捻《よ》りをかけて天下を横行したから、捕物な....
二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
が横町の犬に追われて向うの路次に逃込みました、」と目の色変えて註進に及んだという珍談もあった。 ※を当てがうような事は決してなかった。時々は「猫になりたい」と....
食道楽」より 著者:村井弦斎
オホホ珍らしいにも何にもお若い娘さんにこんな半襟を持って来て下さるとは古今無類の珍談です。どんな人に頼んで買っておもらいだか知りませんがきっとお欺《だま》されな....