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現住所
「現住所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
現住所の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
振舞いは、真に夫を思い子を思うの情切で、鬼を欺く係官さえ涙ぐましたと云う。 問
現住所の古家に住み込み喜平は建増したか。 答 そうです。買った古家の造作を取換....
「年賀状」より 著者:寺田寅彦
ていない。また同じ人の名が色々な住所と結合してぱらぱらに散在しているので、どれが
現住所であるか、当人でさえ時々間違えることがありそうである。年賀はがきを大切にし....
「六月」より 著者:相馬泰三
た。 「曽根四郎と申します」と彼はおかしいほど丁寧に答えた。 警官は、それから
現住所、原籍、族籍、父の名、その者の第何男であるかまで詳しく聞いて一々それを手帳....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
私のところへは未知の人からの賀状の方が多い。したがって、度々転居ぐせのある私の
現住所へ届くには日数がかかって、松飾りをとってから連日舞いこんでくるのである。 ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
が繁殖していた。 私は見逃さずこの草を珍らしいと思って、その生根を採って来て、
現住所東京豊島郡大泉村(今は東京都板橋区東大泉町となっている)の我が圃中に植えた....
「私はかうして死んだ!」より 著者:平林初之輔
身の姓名に相違なく、生年月日原籍等も私自身のそれと寸分もかわっていなかった。ただ
現住所という欄が、死亡の場所と同番地になっていたが、それは私の一度も住んだことの....
「肌の匂い」より 著者:三好十郎
、決して一言も言わないことも知つていた。だから、問うのをあきらめた。そして互いに
現住所の所書きを交換し、再會を約して外に出た。街には既に夕闇がおりて來ていた。 ....
「獄中通信」より 著者:戸坂潤
らせてほしい。大阪、松井、函館、伊藤長夫自宅。なお大阪、川崎、松井、函館には僕の
現住所を知らせておくこと必要。寒さ加わるが大分身体はなれて来た。正月には早めに葉....