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理知
「理知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
理知の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「想片」より 著者:有島武郎
の境界に到達することができるであろうか。これを私は深く疑問とするのである。単なる
理知の問題として考えずに、感情にまで潜り入って、従来の文化的教養を受け、とにもか....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
うに言った。 あんなに世話になって置きながら、それぎりに顔出しをしないでは、義
理知らずだと思われるのも心苦しいとも言った。 「そのうちに一度行こうよ」と、栄之....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
た。言い換えればこれは畢竟伝説の形となって現われた自然児の詩にすぎないのであって
理知に富む思索家の宇宙を系統化せんとする考えではないのである。 ヒルシュ(E.....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
7 今宵またあの酒壺を取り出してのう、 そこばくの酒に心を富ましめよう。 信仰や
理知の束縛を解き放ってのう、 葡萄樹の娘*を一夜の妻としよう。 (78) 死....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
身にしみて感じられたが、嬉しさのあまり、その時にはまだ、これが故郷の感じだという
理知は、その感じの解剖は、本当にはできていなかった。蘇峰か誰かの言葉というのも、....
「成長が生んだ私の恋愛破綻」より 著者:伊藤野枝
かし、今一番婦人にとって必要な事は、もっと意志を強くする事です。男に対してもっと
理知的になる事です。私は今の日本の婦人達にいちばん必要なものは
理知だと思います。....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
安息の境地に迎えられて、平和の真光に浴するのである。 それから又他の霊媒達は、
理知的に発達を遂げて居り、知識の拡布、真理の普及に使われる。その背後に控えている....
「ルネ・クレール私見」より 著者:伊丹万作
はやくトーキーを飼いならした人間、ルネ・クレール。 感傷派代表、チャップリン。
理知派代表、クレール。 これでは勝負にならない。 しかし、と諸君はいうだろう....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
係が生じて来ると、眼のさとい李は忽ちにそれを看破して、揃いも揃った恩知らずめ、義
理知らずめと、彼はまず周に対して残虐な仕置を加えた。彼は崔の見る前で周を赤裸にし....
「新しき世界の為めの新しき芸術」より 著者:大杉栄
働に疲れた労働者の為めの肉体上及び精神上の休養でなければならない。 なまけ者の
理知にすら往々多くの害悪を及ぼすデカダン芸術の最後の所産を民衆に与える事は出来な....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
なかったくせに、自分が書画会をする時には自筆の扇子を持って叩頭に来たと、馬琴の義
理知らずと罵っている。が、葬式の一条はともかく、自分の得になっても叩頭をする事の....
「古陶磁の価値」より 著者:北大路魯山人
主として内容が尊いのであります。もとより一つの工作でありますから技術もあります。
理知も働いております。けれども価値の主なるものはこの内容が尊い。それに引き比べま....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
いだろうとあやぶまれながら、しかも最後まで生き延びた、というのは、偶然にも彼女の
理知の狡さがちょうど環境の複雑さに適合したのだった。フランスとスペイン間の力の平....
「芸術は生動す」より 著者:小川未明
知ることが出来ます。 私は、この美に向上を感じ、愛のために戦わんとする精神は、
理知そのものでもなければ、また主義そのものでもない。全く、詩的感激に他ならないと....
「彼等流浪す」より 著者:小川未明
である。けれど、彼等は、それを、真に不幸とは思わないだろうか? 人間は、到底、
理知のみで生きることはできない。心の満足を必要とする。それが得られないために、僅....