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理髪店
「理髪店〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
理髪店の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
えがみ》立て」と書いた札《ふだ》も下っている。これ等のかもじはいつの間《ま》にか
理髪店の棒に変ってしまう。棒の後ろにも暗のあるばかり。
5....
「白」より 著者:芥川竜之介
れることの出来ないのはまっ黒になった姿のことです。白は客の顔を映《うつ》している
理髪店《りはつてん》の鏡を恐れました。雨上《あまあが》りの空を映している往来《お....
「みちのく」より 著者:岡本かの子
こからかそら豆を茹《ゆで》る青い匂《におい》がした。古風な紅白の棒の看板を立てた
理髪店《りはつてん》がある。妖艶《ようえん》な柳《やなぎ》が地上にとどくまで枝垂....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
こにも此処にも縁起物を売っている。それをうかうか眺めながら行きかかると、路ばたの
理髪店から老人が出て来た。 「やあ」 それは半七老人であった。赤坂に住んでいる....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
た。 きょうも水の音に暮れてしまったので、電燈の下で夕飯をすませて、散歩がてら
理髪店へゆく。大仁理髪組合の掲示をみると、理髪料十二銭、またそのわきに附記して、....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
た著しく変わった。明治時代、前記の「牡丹燈籠」上演の頃までは、市中の氷屋、湯屋、
理髪店などのように諸人の集まる場所では、芝居の噂がよく出たものである。その噂をす....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
上り列車に間に合うかどうかは可也怪しいのに違いなかった。自動車には丁度僕の外に或
理髪店の主人も乗り合せていた。彼は棗のようにまるまると肥った、短い顋髯の持ち主だ....
「栗の花」より 著者:岡本綺堂
の立派な木もありますが、到底この栗の林には及びませんでした。 あくる日、近所の
理髪店へ行って、きのうはキウ・ガーデンからハンプトン・コートを廻って来たという話....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
組織があるとか、あるいは先口から順じゅんにゆくというわけだね。まあ、早くいえば、
理髪店へいった客が順じゅんに頭を刈ってもらうというような理屈で……」 「いや、ど....
「豆腐買い」より 著者:岡本かの子
見せてやろう。そしたらお京さんはひょっとしたら悦ぶかも知れない。 焼芋屋の隣に
理髪店があるという平凡な軒並も加奈子には珍らしかった。その筋向うに瓦斯器具一切を....
「春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
に潜伏していたが、ある時なにかの動機から飜然悔悟した。その動機はよく判らないが、
理髪店へ行って何かの話を聞かされたのらしいという。かれはすぐに下田の警察へ駆込ん....
「秋の修善寺」より 著者:岡本綺堂
忘れた。きょうも水の音に暮れてしまったので、電灯の下で夕飯をすませて、散歩がてら
理髪店へゆく。大仁理髪組合の掲示をみると、理髪料十二銭、またその傍に附記して「た....
「塩を載せた船」より 著者:小川未明
ように咲いていました。彼は、その花を目あてに歩いていますと、その木の下に、小さな
理髪店がありました。主人というのは、顔つきの四|角な人でして、がみがみと小僧をし....
「渋温泉の秋」より 著者:小川未明
来てゐるという感じがせられた。 渋には、まだしも物売る店がある。郵便局がある。
理髪店がある。其の他いろんな店がある。これに較べると上林は淋しい。宿屋が二三軒あ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
は店主の新参者教育法にかかっていたのかもしれない。 しかし、ここもすぐやめた。
理髪店に勤めている顔なじみの山田という男にすすめられて、
理髪店の見習いとして住込....