琵琶法師[語句情報] »
琵琶法師
「琵琶法師〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
琵琶法師の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
》自身の事さえ、飛《とん》でもない嘘が伝わっているのです。現についこの間も、ある
琵琶法師《びわほうし》が語ったのを聞けば、俊寛様は御歎きの余り、岩に頭を打ちつけ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
法衣《ころも》を着て、背には袋へ入れた琵琶を頭高《かしらだか》に背負っているから
琵琶法師でありましょう。莚張《むしろば》りの中へ杖《つえ》を突き入れると、 「お....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
がしました。まさしく平家琵琶の調子でありましたから、兵馬は、はて、この寺にはまだ
琵琶法師がいるのだなと感じました。 けれども今の兵馬には、琵琶に耳を傾けている....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
られて、……覚えて、ついぞねえ、一生に一度だ。較べものにゃあなりませんが、むかし
琵琶法師の名誉なのが、こんな処で草枕、山の神様に一曲奏でた心持。 と姉さんがと....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
龍翔院右府公敦のごときを始めとして公家等のたよって行ったのもある。『平家』を語る
琵琶法師等もはるばる中国下りしてその眷顧を受けた。実隆が大内政弘のために、いろい....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を流しながら、山手の家から琵琶《びわ》と十三|絃《げん》の琴を取り寄せて、入道は
琵琶法師然とした姿で、おもしろくて珍しい手を一つ二つ弾いた。十三絃を源氏の前に置....
「後記にかえて〔『教祖の文学』〕」より 著者:坂口安吾
が、昔の世に生れても、決して大名貴人になろうとか、天下の豪傑になろうとは思わず、
琵琶法師とか遊吟詩人というようなものになったろうと思う。 尤も私も子供の頃には....
「耳無芳一の話」より 著者:小泉八雲
奏する訓練を受けていたのであるが、まだ少年の頃から、師匠達を凌駕していた。本職の
琵琶法師としてこの男は重もに、平家及び源氏の物語を吟誦するので有名になった、そし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
以前にも見えたことのある母子で、母は三十すぎのきれいな尼前、子は十七、八歳の
琵琶法師で、柳斎旦那とは、よほどお親しい関係らしく、いちどは泊って行ったこともあ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と、仲間同士で何かささやきあっていた兵は、ふたたび、 「では、探題殿の懸人の……
琵琶法師とかいう母子のお方か」 と、かさねてきいた。 「はい。先の月、小松谷か....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
努めて、むかしの古傷には触れずにいた。 「――では覚一も成人して、今はひとかどの
琵琶法師とおなりだろうな」 「いえいえ、体ばかりは大きくなりましたが、まだほんに....
「随筆 私本太平記」より 著者:吉川英治
で盲人の社会的位置は全く一変した。宮中から公卿、武将、庶民の巷にまで、ひと頃は、
琵琶法師の見られぬところはなかった。それまでは、ひどい話だが「盲が一人死ねば、長....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
座頭との間の面倒な問題もこの頃に起った。いわゆる当道・盲僧の輩である。盲僧たる
琵琶法師の徒は、常に高く自ら標持して、舞々・猿楽の如き賤しき筋目の者とは同席せぬ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
には餌取法師・散所法師・長吏法師・法師陰陽師・田楽法師・猿楽法師・千秋万歳法師・
琵琶法師等、その他何々法師と呼ばれるものが多く輩出するに至った。 これらの雑法....