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生きがい
「生きがい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生きがいの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
来世《らいせ》があろうが過去世《かこせ》があろうがこの一生が大事だと思いますよ。
生きがいがあったと思うように生きて行きたいと思いますよ。ころんだって倒れたってそ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
込んだ責任は負うわけにいかん。ところがだ、おれは今さら軍服を脱いだところで、何を
生きがいに生きるという当てが、かいもくない。おれは、早くいえば、それほど、軍人以....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
生きている値うちがあるだろうかというふうに、まったく生きるかいがないというふうに
生きがいなさを感ずることもありましょう。自分のような者の命にどういう意義がある、....
「青春の息の痕」より 著者:倉田百三
ずつディクテートしてもらって仕事をしています。それだけでも仕事をしていると思えば
生きがいを感じます。関口君に御会いでしたらよろしく伝えてください。ちょっと取り急....
「青鬼の褌を洗う女」より 著者:坂口安吾
私にとって最もうれしい外出はその散策で、私は満足した衣裳を身にまとうとき、何より
生きがいを感じることができた。 私はその
生きがいを与えてくれる久須美に対してど....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ろだろう。望みの期日までに、東京の指定の場所へ送りとゞけてやるぞ。どうだ。男児の
生きがいを覚えるだろう。これだけの木材を扱って、バッタバッタと売りさばく快感を考....
「三十歳」より 著者:坂口安吾
心はどうだ。あなたこそ、小さな虚しい盛名に縋りついているんじゃないか。その盛名が
生きがいなんだ。虚栄なんだ。見栄なんだ。その虚栄が、恋心にも拘らず、私の現実を承....
「白痴」より 著者:坂口安吾
るとむしろ生き生きしてゲートルをまくのであった。生命の不安と遊ぶことだけが毎日の
生きがいだった。警報が解除になるとガッカリして、絶望的な感情の喪失が又はじまるの....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
不満か満足のいずれかを味いつつ作り捨てていった。その出来栄えに自ら満足することが
生きがいであった。こういう境地から名工が生れ育った場合、その作品は「一ツのチリす....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
ら切りすてていた。女の魅力というものは、恋愛のような初歩的なものではないし、女の
生きがいも、そのように初歩的なものではない。 せつ子は二人の小鹿に、慈母のよう....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
畑や源泉は盗まれませんよ。この悲惨な戦争の最中も、田畑や源泉を所有していることが
生きがいになりゃしませんか。この家だって、必ず戦禍にやられるとはきまっていません....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いりました。せつな――。 「しゃらくせえや。おれを知らねえかよ」 伝六、じつに
生きがいいのです。押えているまに、名人はあちらこちらそれとなく見ながめたが、ほか....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
で追跡する決心を固めていたので、この目的は私の苦悩を和らげ、しばらくのあいだ私に
生きがいを感じさせた。私はそこで手短かに、自分の経歴を述べたが、しっかりと精確に....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
心は半分京都の方へ行っているようでもあった。別れぎわに、 「でも、半蔵さん。今は
生きがいのある時ですね。」 その言葉を残した。 友人を送り出した後、半蔵は本....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、これまで祖母や両親にさんざん心配をかけたことをも考えて、せめて父半蔵の娘として
生きがいある結婚生活をと心がけながら嫁いで行ったお粂ではあるが、その彼女が踏み出....