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生き方
「生き方〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生き方の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
部に生きるものを信じようではないか。そうして、その信ずるものの命ずるままに我々の
生き方を生きようではないか。
貉を軽蔑すべからざる所以《ゆえん》である。
(大正六年三月)....
「富士」より 著者:岡本かの子
通するところの力に座して世に経るを岳神という。岳神も神には神である。だがこの程の
生き方を望もうとも経られようとも思わぬ。 それは人界の理想というものに似ている....
「慈悲」より 著者:岡本かの子
達観し得なかった。彼の放浪的な運命をつくった性格を見透《みとお》さなかった。彼の
生き方は、どんな憂き艱難をしても、野に山に、街に部落にさすらって歩くのがその性質....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
唯一のものになってしまった。事実、彼女はそれによって、ただ一人かけ離れた不思議な
生き方をしているのだった。そして、疑惑のどこかに、わずかな陰影でもあれば、絶えず....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、豹一としてはかなりの進歩だった。豹一は短距離選手のゴール前の醜悪な表情を自分の
生き方と比較してみた。(実に同じく醜い緊張だ!) 彼はもう首席になる決心を断念....
「世相」より 著者:織田作之助
、少しはこの時の経験が与っているのだろうか。けれど、私はその男ほどにはひたむきな
生き方は出来なかった。彼は生涯女の後を追い続けたが、私は静子がやがて某拳闘選手と....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
。兄や妹にも済まない。この一生をどんなふうに過ごしたらおれはほんとうにおれらしい
生き方ができるのだろう」 そこに居ならんだ漁夫たちの間に、どっしりと男らしいが....
「親子」より 著者:有島武郎
あらざれば一介も与えず』という言葉があるな。今の世の中でまず嘘のないのはこうした
生き方のほかにはないらしいて」 こう言って父はぽっつりと口をつぐんだ。 彼は....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
しく小憎い。だがしかし、彼は見た通りの根からの無造作や自然で、果して今日のような
生き方が出来ているだろうか。いや、あれにはあれだけの苦労があって、いまも底には随....
「出奔」より 著者:伊藤野枝
、この目覚めかかった自我を激しい眩惑になげ込んで生きられるだけ烈しい強い、悲痛な
生き方をしてみたい。あの生命がけでその日その日を生きていく炭坑の坑夫のようなつき....
「新時代女性問答」より 著者:岡本かの子
宜い調和と賢い素直さと皓潔な放胆で適宜に生きるというほどいつの時代にだって新鮮な
生き方はなかろうと思いますわ。 一平 近代の青年は全く暗い影のない、何というかツ....
「大田垣蓮月尼のこと」より 著者:上村松園
と共に、険しさ、とげとげしさが深くなる人の心に和やかさを贈ることこそ、女性本来の
生き方であり、かくてこそ、はじめて女性として皇国護持の道に徹し得るのではないかと思う。 (昭和二十年)....
「快走」より 著者:岡本かの子
かって汗を流すとき、初めてまたもとの人間界に立ち戻った気がした。道子は自分独特の
生き方を発見した興奮にわくわくして肌を強くこすった。 家に帰って茶の間に行くと....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
がら、この大盤石量の達観は持ち得なくとも、常にこの理を心に置いて人生の間違いない
生き方をする。そして、もし自分が「眼」のたちの人がそれによって得られる成果を羨望....
「鉄の処女」より 著者:大倉燁子
こそしないが、死んだと思っていた許嫁の夫が、現在生きていて、しかもああした惨めな
生き方をしているとあっては、迚も見ていられなかったのでしょう。私と顔を合せると妻....