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生け捕り
「生け捕り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生け捕りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
《さるぐつわ》をはませ、用意して来た駕籠にぶち込んで、とどこおりなく雑司ヶ谷まで
生け捕りにして来たのであった。半分は夢中でぼんやりしている勝次郎は、お早の居間と....
「死後の恋」より 著者:夢野久作
彼女……私は仮りにそう呼ばせて頂きます……彼女は、すこし後れて森に這入ったために
生け捕りにされたものと見えます。そうして、その肉体は明らかに「強制的の結婚」によ....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
上へ上へと登って行き、猪を見付ければ猪と闘い熊を見付ければ熊と争い、狐を殺し猿を
生け捕りあらゆる冒険をやるのであった。 杉右衛門の心持ちも悲惨であった。彼は部....
「崩れる鬼影」より 著者:海野十三
、下には婦人のスカートを履いた奴が、室の入口からフラフラと廊下の方に現れました。
生け捕りにはしたいのですが、こう強くてはもう諦めるより外はありません。死骸でも引....
「八幡太郎」より 著者:楠山正雄
、いったい運の尽きたものはどうにもならないので、間もなく貞任は殺され、弟の宗任も
生け捕りになって、奥州の荒えびすは残らず滅びてしまいました。そこで頼義と義家の二....
「殺生石」より 著者:楠山正雄
が王をうらんで、ある時一揆を起こして王を攻め殺しました。そしてわたしを見つけて、
生け捕りにしようとさわぎました。わたしはとうに逃げ出して、山の中にかくれました。....
「銅銭会事変」より 著者:国枝史郎
」 「莫迦め、そんなことは出来るものか、がんじ搦みにされたんだからなあ。おめおめ
生け捕りにされた身で、名前や素姓が明されるものか」 「ほんとにそれはそうですわね....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
日、日和で季節をカンちがいしたらしくスイッチョンがノコノコまいこんだから、これを
生け捕りにしてカステラの空箱に入れて、 「昔、松永弾正というロベスピエールとフー....
「鬼退治」より 著者:下村千秋
しまった。 くじに当たった男は新平という若い力持ちの男だった。猟に行って穴熊を
生け捕りにしたことのある男で、村でも指|折りの度胸のいい男であった。新平はもう寺....
「三国志」より 著者:吉川英治
、逃げ争う者、笑止なばかりもろい潰滅を遂げてしまった。 張飛は、一人の旗持ちを
生け捕りにして、引っ吊るしてきたが、その者の自白によって、なおさら関羽にたいする....
「三国志」より 著者:吉川英治
彼らを説かば、たちまち、旗を反して、丞相の下へ降って来ましょう。しかる後、周瑜を
生け捕り、次いで玄徳を平げることが急務です。――呉も呉ですが、玄徳こそは侮れない....