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生じる
「生じる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生じるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
毛人は机に向い、抽斗《ひきだし》から何か取り出したと思うと、急に頭のまわりに煙を
生じる。
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望遠鏡に映った第三の光景。或|露西亜人《ロシアじん》....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に及ぼしているということは、経験によって実証される。すなわち、太陽は四季の循環を
生じる。太陰の盈虚に伴って動物の脳味噌、骨や樹の髄、蟹や蝸牛の肉が消長する。太陰....
「地獄街道」より 著者:海野十三
かゆみ止めの薬が又大変な薬で、かゆみを止めはするけれど、例の妖酒に対して副作用を
生じるのだ。その結果夜中になって、その男を桜ン坊の寝床から脱け出させる。現とも幻....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
情熱をよび起すに至らない欠点はあるであろうが、それと並行して、又いくつかの利点も
生じるだろうと予測している。 ◯過日、共同制作ということについて角田喜久雄君と話....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
優は仇のように憎がるというわけで、俳優の贔屓争いから飛んでもない喧嘩や仲|違いを
生じることも屡※ありました。ところで、この藤崎さんは河原崎権十郎が嫌いでした。権....
「『新訳源氏物語』初版の序」より 著者:上田敏
ら発しる一種の靭やかな身振が、読者の胸を撫でさするために、名状すべからざる快感が
生じるのである。 源氏物語の文章は、当時の宮廷語、殊に貴婦人語にすこぶる近いも....
「辞書」より 著者:折口信夫
を辞書では書く必要がある。歴史的経路の発展を書こうとすると、その最初を書く必要が
生じる。すると語源が要る。語源はいちばん最初のものを知らねばならぬということでは....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
悔したい欲望を感じた。が、それは僕自身の外にも、――いや、僕の家族の外にも悲劇を
生じるのに違いなかった。のみならずこの欲望さえ真実かどうかは疑わしかった。若し僕....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のたぐいは、ちっとも違わない人間が二人あるのですから、もちろん、いろいろの面倒を
生じるでしょうが、わたしの場合はまたそれとまるで相違しているのです。私はヒンクマ....
「映画と音楽」より 著者:伊丹万作
いう考え方は制作態度としてもイージイ・ゴーイングだし、実際問題としても必ず誤算が
生じる。 さて、こういうおもしろくない結果が何によつて生じてくるかということを....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
が行われても、訓練が施されても、それを受け容れる側の素質によって著しい効果の差が
生じるばかりでなく、また、同時に、あるひとつの技術的な部分を取りあげてみても、そ....
「城」より 著者:カフカフランツ
た。だが、そうした危険とこそ彼は闘わなければならないのだ。手紙はまた、もし闘いを
生じるようになったなら、Kのほうが不敵にも闘いを始めたのだ、ということもあからさ....
「審判」より 著者:カフカフランツ
か、またまんざらつまらぬものでもない弁護士の意見によれば、この解約がどんな結果を
生じるか、知りようがなかったからである。ところが弁護士がKに向い合ってすわって解....
「断食芸人」より 著者:カフカフランツ
まいのわびをいって、満腹している人びとにはすぐにはわからないが、ただ断食によって
生じる怒りっぽさというものだけによって断食芸人のこんなふるまいが無理からぬものと....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
|安嘉門院四条を後妻として、為相を生んだ。ほかにも子はあるが、問題はこの三者から
生じる。 為家薨去の建治元年には、為氏五十四、為教三十七、為相十三である。和歌....