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生まる
「生まる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生まるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
は来るべきなにものかに向かって動きつつある。亡《ほろ》ぶべき者が亡びるとともに、
生まるべき者は必ず生まれそうに思われる。今年は必ず何かある。何かあらずにはいられ....
「或る女」より 著者:有島武郎
しての自分がどんな位置にすわる事ができるか試《ため》してみよう。自分はどうしても
生まるべきでない時代に、
生まるべきでない所に生まれて来たのだ。自分の
生まるべき時....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
とイエスはいいたまいました(マタイ伝一七章二〇節)。また
おおよそ神によりて
生まるる者は世に勝つ、われらをして世に勝たしむるものはわれらの信なり
と聖ヨハ....
「草枕」より 著者:夏目漱石
いじ》に展開すべき出来事の内容がない。一が去り、二が来《きた》り、二が消えて三が
生まるるがために嬉《うれ》しいのではない。初から窈然《ようぜん》として同所《どう....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
からぬ罪人ですもの。そうです。私の心を著しく表現するなら、念仏はほんとうに極楽に
生まるる種なのか。それとも地獄に堕ちる因なのか、私はまったく知らぬと言ってもよい....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
死は生に依って来たる。われ若し生まれざれば、何によって死あらん。宜しくその初めて
生まるるを見て、終に死あることを知るべし。まさに生に啼いて、死を怖るること勿れ」....
「簡略自伝」より 著者:佐左木俊郎
明治三十三年(1900)宮城県|岩出山町|在の中農の家に
生まる。当時既にこの層の没落は、全農民階級中最も甚しく、私の家もまたその例にもれ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
れじ。 打て、打て、打ちみよ われは死なじ。 死してはまた生き 屍灰《はい》より
生まるる 不死鳥のわれ。 殺せ、殺してみよ、 われは死なじ。 ――バイーフ――....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
りは始めのためならず、草木の発芽《はつが》するは花咲き、実《み》を結ぶため、人の
生まるるは熟《じゅく》して死するためなれば、幼少青年時代は準備《じゅんび》の時代....
「夢がたり」より 著者:ガールシンフセヴォロド・ミハイロヴィチ
もだれが日がな一日、息をつく暇もなしに、あのように重い団子を――すなわち、やがて
生まるべき私同様のくそ虫たちが、すくすくと生長しうるようにとの大目的をもって、く....
「妖怪学」より 著者:井上円了
供の身体に黒点を印して葬るときは、必ずこれと同じき場所に黒点を有する子供の、後に
生まるるあり。これ、前の子供の再生なり」と唱うるものあるがごときこれなり。妄想と....
「迷信解」より 著者:井上円了
丸その人になんらの関係なきは明らかであるも、ただ音便上、人丸は火止まる、および人
生まるに通ずるによるということを聞いておる。従来民間に伝われるマジナイは、大抵こ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
えに、神を外に見んとするは迷いなり、よろしく内にみるべしという。この宗に限り、人
生まるるも洗礼を行わず、祭日あるも酒とパンを供養せず。けだし礼式の簡略なる、この....
「偶言」より 著者:津田左右吉
た一面観であって、そういう芸術家を生み出す社会的要因を閑却した考である。「天才は
生まる、作られず」といったところで、如何なる天才も沙漠の中にヒョックリ生まれるも....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
家は稀なり。……いにしへ見し人は、二三十人の中に僅に一人二人なり。朝に死し、夕に
生まるゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりける。知らず、生れ死ぬる人、何方より来たりて....