»
生まれつき
「生まれつき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生まれつきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いだだろうし、また、もしもっと賢明な男だったらあきらめたであろう。ところが、彼は
生まれつき至って柔軟で忍耐づよかった。彼は形も心もくまやなぎのようだった。屈する....
「或る女」より 著者:有島武郎
くはございませんが、わたしのような人間が、皆様のお気に入らないとすれば……それは
生まれつきもございましょうとも、ございましょうけれども、わたしを育て上げたのはあ....
「或る女」より 著者:有島武郎
眼識も持ってはいたが、絵画や書の事になると葉子はおぞましくも鑑識の力がなかった。
生まれつき機敏に働く才気のお陰で、見たり聞いたりした所から、美術を愛好する人々と....
「親子」より 著者:有島武郎
で案じられてならんのだ。……それにお前は、俺しのしつけが悪かったとでもいうのか、
生まれつきなのか、お前の今言った理想屋で、てんで俗世間のことには無頓着だからな。....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ころどころに薄い赤い亀裂が出来て、透明な雲母のようにぎらぎらしていた。おまけに、
生まれつき頑丈な体は墓の中から出て来ても依然として怪物のような格好をしていた上に....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
間学を勉強して、あれほど人間に近い性質を示すようになったのです。しかしミミ族は、
生まれつきひじょうに残酷な生物です。人情などというものはなく、まるで鉄のように冷....
「宇宙の迷子」より 著者:海野十三
してそんなに軽いのですか」 ポコちゃんは、えんりょのない質問をした。 「それは
生まれつきだよ。ちょうど、君たち地球人が、いやに重いからだをもっているのと同じこ....
「海底都市」より 著者:海野十三
いへん結構だね。ぜひ一度見て、おどろかされたいと思っていたところだ。だがね、僕は
生まれつき心臓がつよいから、ちょっとや、そっとのことでは、おどろかない人間だから....
「火星兵団」より 著者:海野十三
でも、変ですね。火星のボートの中に、地球の人間が一しょにいるなんて」
千二は、
生まれつき胆はふとい方だった。始めは、びっくりして、すこし、あわてていたが、だん....
「心臓盗難」より 著者:海野十三
さっきのことを解決して下さい」 「いやに気の小さい台辞を仰せられまする」 「僕は
生まれつき気が弱くてね。だからあの娘とまる一年も交際しながら、まだ僕は自分の意志....
「超人間X号」より 著者:海野十三
使いこなせるようになった」 「わしもうれしいよ。とにかくふしぎな気がする。わしは
生まれつき不器用《ぶきよう》で、死んだ父親からさんざんと叱《しか》られたもんじゃ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
宗は憐れんで彼を養うことにして、その名を神授と呼ばせた。神授は見た通りの賢い
生まれつきで、書物を読めばすぐに記憶するばかりか、大きい筆を握ってよく大字をかい....
「鳥辺山心中」より 著者:岡本綺堂
一夜であった。店出しの宵――それは誰でも悲しい経験に相違なかったが、自体が内気な
生まれつきで、世間というものをちっとも知らないお染は、取り分けて今夜が悲しかった....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
烏賊組が多数であるのは判り切っている。殊にこっちの伜が気嵩《きがさ》のたくましい
生まれつきならば格別、自体がおとなしい華奢《きゃしゃ》な質《たち》であるだけに、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ます」と、祥慶は説明した。「智心は孤児で十歳のときから当寺に養われて居りますが、
生まれつきの鈍根で、経文なども能く覚えません。それでも正直に働きます。殊に俊乗に....