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「生れつき〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生れつきの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
知られている。 ふしぎなことに、さきほど述べた夢想におちいる傾向は、この谷間に生れつき住んでいる人だけでなく、しばらくそこに住む人も知らず知らずのうちにみな取....
奇遇」より 著者:芥川竜之介
こう》に臨んだ古金陵《こきんりょう》の地に、王生《おうせい》と云う青年があった。生れつき才力が豊な上に、容貌《ようぼう》もまた美しい。何でも奇俊《きしゅん》王家....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
って素直な、はにかみ易い――その代りまた無口過ぎて、どこか影の薄いような、寂しい生れつきでございました。が、私には似たもの夫婦で、たといこれと申すほどの花々しい....
星座」より 著者:有島武郎
……私にはついぞそうしたようなことは見当らない。……私はいったい、他の人たちとは生れつきがちがうのだろうか。少しぼんやりしすぎて生れてきたのではないだろうか。あ....
醜い家鴨の子」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ありませんか裏庭で、家鴨の巣の中に生れようとも、それが白鳥の卵から孵る以上、鳥の生れつきには何のかかわりもないのでした。で、その白鳥は、今となってみると、今まで....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
つむいたままで、 (再び、御機嫌のお顔を拝することを得まして、私一代の本懐です。生れつきの口不調法が、かく眼前に、貴方のお姿に対しましては、何も申上げる言を覚え....
式部小路」より 著者:泉鏡花
、心もって嬉しそうな顔に見えなかつたのを、酌をしながらお賤も不思議に思った。蓋し生れつき面が狼に似たばかりでない。腹に暗き鬼を生ずとしてある疑心の蟠があったのも....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
てェ……。女が居ますよォ……。焼け死にますよォ……。た助けてェ」 人間の声に、生れつきのリズムがあるということを、彼ははじめて知った。それはともかく、彼はあま....
軍用鼠」より 著者:海野十三
と、彼は書けないワケを、こんなところに押しつけているのだった。しかし、元来、彼は生れつきの被害妄想仮装症であったから、どこまで本気でこれを書けないワケに換算して....
三人の双生児」より 著者:海野十三
見物の衆は、僕のことを女だと思っていたのです。本当は僕は立派に男なんです。けれど生れつき血の気のないむっちりとした肉体や、それから親分の云いつけでワザと女の子の....
十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
「それは乱暴だ。死んだコハク博士もそんなことを計画しなかった」 「博士コハクは生れつき狡いから、わざと音楽浴を一日一回に制限したのです。でもないと博士自身も二....
少年探偵長」より 著者:海野十三
強い探照灯の光が牛丸少年の全身を照らしつけた。 「うわッ。たまらん」牛丸平太郎は生れつきものおじをしない楽天家であったが、このときばかりは、もう死ぬかもしれない....
心臓盗難」より 著者:海野十三
福嬢までが何がうれしいか喜んでいる。するに事欠いて君は、恋敵の弱点であるところの生れつき弱い心臓を、わざわざ強い機械心臓に変えてやって――」 言葉半ばに、突然....
振動魔」より 著者:海野十三
どの金を貰っていた。呉子さんはこの辺の事情を、うすうす知ってはいたのであろうが、生れつきの善良なる心で、僕をいろいろと手厚く歓待してくれたのだった。 僕は、柿....
深夜の市長」より 著者:海野十三
暗さであるのに、中には煌々と電灯が輝き、酔っぱらいの高い歌声が、聞えてきた。僕は生れつきアルコールに親しめない性質であったから、今までにこうしたところへ入ったこ....