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生れ在所
「生れ在所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生れ在所の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「HUMAN LOST」より 著者:太宰治
妻よ。 医師よ。 亡父も照覧。 「うちへかえりたいのです。」 柿一本の、
生れ在所《ざいしょ》や、さだ九郎。 笑われて、笑われて、つよくなる。 十一日。....
「故郷」より 著者:太宰治
のだ。あれが馬禿山だ。」実に、投げやりな、いい加減な説明だった。 ここがわしの
生れ在所、四、五丁ゆけば、などと、やや得意そうに説明して聞かせる梅川忠兵衛の新口....
「田舎者」より 著者:太宰治
た。今官一とは、同郷であります。彼も、なかなかの、田舎者ですが、私のさとは、彼の
生れ在所より、更に十里も山奥でありますから、何をかくそう、私は、もっとひどい田舎者なのであります。....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
の老い心の鎮まって行くとともに、久しく憶い出さなかった少年の日が蘇って来る。私の
生れ在所も村であったが、家が街道端でこの辺よりは立て込んでいたために、山に入らぬ....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
以上確実なことも言えぬが、彼等の領土というのは郷里のことで、その中にもめいめいの
生れ在所があり、何か特別の事態が起らぬ限り、近所に住む雀どもは親類、または同族で....
「雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ところはどこだときかれれば広小路の近所とこたえる外はない。なぜならそこはわたしの
生れ在所である。明治二十二年田原町で生れ、大正三年、二十六の十月までそこに住みつ....
「魚紋」より 著者:吉川英治
、芳さん』 お可久が川をのぞいていうと、薊は、自信のある声でいった。 『おれの
生れ在所は、天竜川のふちだ。天竜川からみれやあ、こんな川は、まるで泉水みてえなも....