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生娘
「生娘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生娘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
者の提供した議論に対しても相当に見識があると思われる批評を下すのを忘れなかった。
生娘のように単純らしく思われる園の頭がよくこれだけのことを吸収しうるものだ。つま....
「富士」より 著者:岡本かの子
れはこの山は物惜しみする中年女の山なのではあるまいかと察した。また恥かしがりやの
生娘の山なのではあるまいかとも思った。西国の山にかけては冥通自在な翁も、東国へ足....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
、おれも五十歳だ。年に不足はあるまい。ただ、おれはだね、貴様のように未だうら若い
生娘に手をつけないだけだ。――なに? 下手人はほかにある? 白っぱくれるな! お....
「世相」より 著者:織田作之助
。勿論結納金はかなりの金額で、主人としては芸者を身うけするより、学問のある美しい
生娘に金を出す方が出し甲斐があると思ったのだが、これがいけなかった。新妻は主人に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りょう》好しであるが、どういうわけか縁遠くて、二十六七になるまで白歯《しらは》の
生娘《きむすめ》であった。それがために兎角よくない噂が生み出されて、お此は弁天娘....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まつ》ってあるんだそうで……。それに三度の食物を供える。それには男の肌を知らない
生娘《きむすめ》でなければいけないというので、お通がその役を云い付けられたのでご....
「隣の嫁」より 著者:伊藤左千夫
た。おとよさんが人の妻でなかったらその親切を恋の意味に受けたかもしれないけれど、
生娘にも恋したことのない省作は、まだおとよさんの微妙なそぶりに気づくほど経験はな....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
と思ってたのに、お目にかかれて」 ここで今までの雛妓らしい所作から離れてまるで
生娘のように技巧を取り払った顔付になり、わたくしを長谷の観音のように恭々しげに高....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
。けれどかえでさんはあんまり聞き分けがなさ過ぎると思ってよ。勤めの身でいてまるで
生娘のような恋をしようとするのですからね。 浅香 それはおかあさんで見れば、困る....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
数料を取られて、七八十円で売らされた朝鮮人がどれだけあるか知れない。しかも、その
生娘は、一人残らず大津に「あじみ」されて、それから、買手に渡されていた。小山の棍....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
差別に帰してひっきょう同一であるというのである。しかし一羽の小鳥を殺すとき、純な
生娘を犯すとき実感として悪を意識するのである。悪でないと説明されても深い、純な心....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
う名を聞ては山抜け雪流より恐ろしくおぞ毛ふるって思い止れば、二十を越して痛ましや
生娘、昼は賃仕事に肩の張るを休むる間なく、夜は宿中の旅籠屋廻りて、元は穢多かも知....
「ニューフェイス」より 著者:坂口安吾
のハサミウチに、千鳥波もふと気がついて、ハハア、さては先刻の訓辞が骨身にしみて、
生娘の一念、ジッと凝らしてツウさんの気息をうかゞい、間一髪に見破って、悲鳴をあげ....
「怪しの者」より 著者:国枝史郎
いるあの江戸者、女にかけちゃア凄いものさ」 「そこへもって来てお小夜坊が、初心の
生娘ときているのだからなあ」 「ころりと参って無我夢中さ」 「駆け落ちの相談がで....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ない程、根性が腐っていたのだわ。
舐め附いたり吸い附いたりしてさ。
いつの間にか
生娘ではなくなっていたのね。
グレエトヘン
可哀そうねえ。
リイ....